死龍の軌跡
□二十五章
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ファーガス海賊団を巻き込んだガリアスとの戦い。彼らと共闘を行ったことにより召喚兵は数を減らし始めた。
バアトル「・・・・。」
バアトルは無心になって斧を構えた。その周りを囲むように三人の斧使いが構える。暫く睨み合ったがついに三人が仕掛けた。
バアトル「ぬおおおおお!!!!」
バアトルは大きく一歩踏み込み大回転切りで三人を絶命させたが
「隙だら‐バアトル「ぬるいわ!!」」
隠れていた一人を両断した。
バアトル「フンッ!ドルカスの言う通り周りにも気を使っ・・」
【ザッ!】
更に一人が隠れていたが
【ザシュッ!!】
ドルカスがその一人の首を落とした。
ドルカス「まだまだだ」
バアトル「ぬぅ・・・。」
違う場所では
ギィ「おらっ!!」
ギィは自分と同じキルソードを持った剣士に止めを刺した。
ギィ「強すぎだろコイツ・・・。」
しかし、休む間もなく沢山の剣士がこっちに来るが
【ビシ!ビシ!ビシ!】
向かってくる剣士は何かに切り刻まれ倒れた。
マシュー「成功っと♪」
ギィ「おいマシュー!何したんだ!?」
マシュー「何だ気付かなかったのか?これだよ」
マシューはポケットから糸みたいなものを取り出した。
マシュー「この糸は張ればかなり切れる。しかも、見えないから罠にかけやすい。」
ギィ「お前!そんな危ないもの俺の近くに仕掛けてたのか!?」
マシュー「いや〜相手の剣士はとっくに気付いて警戒してたからお前もつい。」
ギィ「くぅ〜だから太刀筋が鈍かったのか・・。」
勝ったのに大きな課題を残したギィだった。
そして中央では大きな動きがあった。
「おい!あっちにをローブを羽織った男がいるそうだぞ!」
エリウッド「本当か!」
ガリアスが召喚した兵士なら本体を倒せば当然分身も消えるはず。
エリウッド「早くガリアスを止め・・・」
そう言いかけた時、民家の屋根から青年が飛び降り
「ぐはっ!」
「うっ!」
瞬く間に二人を斬り伏せエリウッドに襲い掛かった。エリウッドも剣ですぐさま対応し二、三回打ち合うと間合いをとり離れた。
??「君がこの軍の大将だね。」
エリウッド「あぁ、君は・・?」
??「僕はマルス。アリティア王国の王子だ。」
初めて耳にする国の名前だが身なりからして王族か貴族の身分であることは確かだ。そして彼の得物である刀身が黄金の剣が一層彼が高貴であることを引き立たせた。
エリウッド「僕はエリウッド。フェレ公子だ。」
マルス「公子か・・・相手に不覚はない。」
マルスとエリウッドは同時に踏み込んだ。激しく剣と剣がぶつかり合う。いなし、かわし、防ぐ、とそんな攻防が数分続いた。
エリウッドがマルスの隙をつき振り下ろす。しかし、マルスはいなして殺し剣が振り切った時に下段から突き左手を掠めた。
エリウッド「くっ!」
傷を負い後退したところをマルスは追撃する。エリウッドは横に跳びそのまま壁まで走った。
マルス「待て!」
マルスは直ぐに追い掛けたが壁際でエリウッドはジャンプした。屋根に上ると思いジャンプしようとするがエリウッドは壁を反動に一気にマルスの背を取り背中を斬りつけた。
マルス「!!」
マルスが横に薙ぎ払うが受け流しながらエリウッドは再び背中を斬り・・
【キンッ!】
二度目は通じないと剣で背中を守った。そして回転斬りで薙ぎ払い押していき、最後にエリウッドを木箱に蹴り飛ばした。
マルス「ふう・・・。」
勝利を確信し武器を納めようとすると
【ガシャ!!】
エリウッド「僕は父上を探すためにここまで来ていた・・・。ここで負けるわけにはいかない!!」
鉄の剣を捨てレイピアを手に取り突く構えを取った。
マルス「ここで終わらせる。」
剣を天に掲げ一気に突進した。
エリウッド、マルス「「ハアァ!!!」」
【ザシュ!!】
勝ったのは
マルス「ぐっ!!」
エリウッド
マルス「みんな・・・済まない。」
マルスが消えるのを見届けるとエリウッドは膝を付いた。
エリウッド「まだだ・・・ガリアスを倒さないと下手をすれば次の召喚兵が・・。」
すると直ぐ近くに召喚兵が三人近付いてきた。
エリウッド「くっ!・・・体が・・・。」
激戦の後もあり且つその状態での三人の相手。しかも重騎士、傭兵、魔導士と最悪な組み合わせだ。そして重騎士が盾を構えながら突進した。
これまでかと諦めかけた時
オズイン「フンッ!」
オズインがエリウッドの前に立って中段の構えを取った。
アリア「('キャノン'!!)」
先程のトロンのように水の弾丸で三人をけん制し
ヘクトル「親友に手出しはさせねえ。」
ヘクトルが二人の間に入って斧を構えた。