死龍の軌跡
□十六章
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訓練場にて
セイン「なぁ相棒」
今日の訓練も終わり自主練も済ませた後、いつもはおちゃらけなセインが言いにくそうな口を開いた。
セイン「最近のリン様をどう思う?」
ケントはなんだそんなことかというように質問に答えた。
ケント「最近は公女としての嗜みを勉強しているがなかなか‐セイン「そんな事聞いてんじゃねぇ!!」!?」
突然セインが怒鳴りだした。怒ることも珍しいが怒鳴ったところを見るのはケントでも初めてだった。
セイン「俺が聞いてるのはリンディス様じゃなくて「リン様」の方だ!!」
ケントは自他共に認める鈍感男であるが流石にリンのことは理解できた。
ケント「やはり・・・彼のことか?」
セイン「あぁ、確かにリンディス様は公女として頑張ってる。でもやっぱアイツがいないとダメだ!」
ケントとてわかっていた。リンが彼と話している時とそれ以外の者と圧倒的に違うことを。
セイン「ちくしょう!!何でこんな時にいないんだよ!!」
セインは拳を握りしめケントは悔しい表情を浮かべていた。
??「・・・・・・・。」
それが魔導士の格好をした少年に見られているのも知らず。