BLACK BIRD

□第四話
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実沙緒と雛は太郎を誘って、買い物ついでにジェラートを食べに行こうとお屋敷に来ていた。

太郎とは、匡の家に住んでいる幼い臣下の名前だ。


匡「どうした?」

実「あ・・・えっと、太郎ちゃんいる?」

匡「太郎ならそこに・・・」

太「匡さまぁ〜〜〜っ皆参りましたよーーーっ」

『なんだろう?』

     バサバサ

匡「ちょうどよかった、実沙緒、雛。紹介する。俺の臣下たちだ」


匡の前に降りてきたのはものすごいイケメン集団だった。


クール系イケメンの

  ―相模―

爽やか系イケメンの

  ―伯耆―

「お久しぶりです。匡様」

カッコいい大人な

  ―豊前―

「ご当主自らお出迎えとは」

怖そうで優しそうな

  ―前鬼―

「おおきに」

負けん気が強そうな

  ―次郎―

ふんわりした雰囲気の

  ―三郎―


「「「「お召しにより参上仕りました」」」」

(「匡ってほんとに当主なんだ・・・」)

匡「相模、一人足りねーな?」

相「後から来ますよ。いつものことでしょう」

匡「・・・・・・」


大人の真剣な雰囲気を見事にぶち壊したのは次郎と三郎だった。


三「匡さまぁ〜〜っっ」

次「お久しゅーございますっ」


次郎と三郎が久々に主に会えた嬉しさから匡に抱きつく。


太「こっこら、おまえたちーっ。匡さまつぶす気かっ」

次「兄上はいつも独り占めしてるくせにっ」

実「『かわいいっ・・・」』

次「あっ」


実沙緒と雛が思わずこぼした言葉に2人のほうを見た7人は、膝を折り挨拶(?)を始めた。

     ザッ・・・

      ぺこ

相「姫君、お初にお目にかかります。我ら臣下の筆頭八大天狗と申します」

「「「「どうぞ姫君の僕に」」」」

『すっごいハーレム・・・』

匡「てめーら何主人のヨメコマしてんだ」

実「ちょっ・・・誰が嫁になるなんてっ」


匡と実沙緒が言い合いを始めた頃、雛はある人物に気付いた。


『剛・・・仕事先ってここだったんだ・・・っていうか天狗だったんだ・・・』


剛は【前鬼】として来ていた。


前「雛こそ、ここに住んどるとは知らんかった」

『じゃあこれからいつでも会えるんだね』

前「そうだな」

実「ついてこないでっ」

『実沙緒!?』


突然聞こえた実沙緒の大きな声で実沙緒の様子に気づいて実沙緒を追いかけていく雛。


『ごめん剛、行くね』

前「あぁ。気い付けるんやぞ」

『うん』
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