BLACK BIRD

□第二話
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   ―――昼休み―――



『実沙緒本当に匡ちゃんのこと覚えてないんだ…』


新しい副担任がイケメンの先生と分かり、興奮しているクラスメイト達をよそに雛は、これからのことを考えていた。


ちなみに実沙緒は匡に呼び出されている。


カ「ねぇ雛。実沙緒は?」

『今烏水先生に呼び出されてるよ。もうすぐ戻ってくるんじゃないかな?』

マ「噂をすれば戻ってきたよ」


実沙緒はA4サイズの紙を持って戻ってきた。


『数学のプリント?』

実「うん。そうだよ」

マ「実沙緒数学だめだもんね」

実「数学だけだもん!」


4人は他愛ない会話をしながら昼食を食べた後、トイレに行った。


実「あっそういえば・・・」

カ「どうしたの?」

実「数学科職員室に女の子たちが集まってたんだけど、その中にすっごい美少女がいたんだ。
あんな子いたっけ?誰だかわかる?」

マ「何言ってんの。希世ちゃんでしょ?」

実「ええっ!うそぉ!!」

カ「クラスメイトの顔も忘れたの?」

マ「烏水先生追っかけ回してんだよね。そんな子たくさんいるけど、かなり気合入っててさ――」

カ「気持ちはわかるけどね――」

マ「数学の授業身入んないもん、見とれちゃって」


盛り上がってる2人を見ながら雛はそんな子がいたか思い出してた。


『・・・ねぇ実沙緒、そんな子今までいたっけ?』ボソッ

実「さぁ?疲れてるのかな・・・」

?「実沙緒ちゃん」

実「あ・・・」


トイレから出た実沙緒に話しかけたのは噂の人物"希世ちゃん"だった。


この時から雛は、希世に違和感を感じていた。


希「ちょといい?」

実「えっと・・・」


実沙緒は戸惑いながら雛を見た。


『大丈夫。2人には私から言っておくから』

実「ありがと」

希「じゃあ行こっか」

実「うん」


実沙緒たちを見送った雛は、マナとカナが出てくるのを待った。
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