貴方ト私ノ此ノ関係

□アンタにとって俺は
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久し振りに逢った黒子っち。その黒子っちが次の試合の相手。


一緒にバスケをしようと誘ったものの、あっさり断られた。



黒子っちにそこまで言わせる「火神」に興味がある。


戦える事へのワクワクする気持ちと黒子っちに逢えた嬉しさ。
それらが大きくなっていって。
胸が高鳴る。今にでもこの興奮を誰かに話したい。



そう考えた瞬間思い浮かんだのは1人。
何故かは分からないが、その時の俺は兎に角興奮していて、そんなの気にもとめなかった。






「逢いたい」とメールしてから1分も経たないうちに「わかった」と返事がきた。
と言っても、メールをしたのは彼の住むアパート付近なのだが。


名前の家の前まで来て、ドアノブを捻る。しかし、ドアは開かない。

まだ帰っていない様だ。



鞄から鍵を取り出し、ドアノブに通す。


ガチャッ、と音をたて、鍵は外れる。
この鍵は名前から貰った物。“貰って”言うより、俺が勝手に持っていった。
別に名前も何も言わなかったし。









*********



家にあがって数分後。名前が帰って来た。


ファンの子から差し入れで貰った飲み物を飲みながら、俺は黒子っちとの思い出話しをする。


何処に行って、何をしたか。試合。部活中。学校での事。



話しても尽きない程の思い出を、名前に話した。何故か分からないが、名前には全てを話しても…否、全てを聞いて欲しかった。



しかし、突然。唐突に急に。言われた言葉。




『俺達ってどんな関係なの』



何を急に…。驚きで顔から笑顔が消えていくのが分かった。



「…何スか、急に」


『気になっただけ。
黄瀬と黒子は友達だけど、俺とは?』




即答できる簡単過ぎる質問。
しかし、俺は答える事が出来なかった。


“普通”の友達ではない…付き合ってもいない…。では何か。



俺の頭に、ある《単語》が浮かんだ。
嫌、でも…違う。
頭の中で否定する自分がいる―…。




『俺とお前って“セフレ”なの?』




名前の口から出たその言葉に…その単語に。

何故か怒りがこみ上げた…。





気付いたら俺は名前の唇に噛み付くようなキスをしていた―。








アンタにとって俺は




そんな存在なんスか…?
















(事実は事実、否定出来ない。)




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