夢
□砂の中からこんにちは!
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!水●さんのすなかけ/ばばあパロ
!性格等変更有り
!夢主は黒髪の老婆
!ゾーン、遊星双子設定
!夢主、ゾーン共に名前表示なし
以上が大丈夫な方のみライディングデュエルアクセラレーション!
私は妖怪だ。だからこんな暗い森にすんでいた。
願いを叶える力を使い人間の欲や恐怖を集める、それが私の仕事だった。
―キキィイイ…!
ああ、今日も仕事だ。
ブレーキ音の方に行けば炎上する車と車の中で血を流す男女。そして投げ出され動かない子供とその子供の横で必死に動こうとしている子供がいた。
私は何もしていないのにこの森の近くでは家族連れの事故がよく起きる。その度に私はそこへ行き仕事をした。
「ぼうや、大丈夫?」
動こうとしている子供の前にしゃがみそう問えば、半分酷く傷を負った顔を歪ませ泣き出す。
「かわいそうに。ぼうやの願い、私が叶えてあげる。ぼうやは私が助けるからね」
これがいつものやり方だ。人間が祈った時願いを引き出し叶える。
「その変わり大人になったら私と結婚して。約束だよ」
こんな老婆と結婚なんてしたい人はいないだろう、皆願いを叶えたあと約束を破ろうと足掻き、約束の元呪いを受ける。この子供も同じだ。
そう、思っていたのに!
「あの、お久しぶりです」
「え?」
珍しく森の近くで車がとまり、しげしげとみていたら声をかけられた。よくよく見ればあの子供だ。子供は顔半分を包帯やガーゼで覆われていた。
じゃああれは?車の人間を見れば助からない量の血を流していた男女と助からない様子だった子供がいる。
「もしかして、ぼうや、家族の救済を願ったの?」
「はい。-貴方が叶えてくれました」
-事故現場の息ある人間の願い。今までずっと自分のことだったのに。
「で、私に何か用?残念だけど願いは一人一つしか叶えられないよ」
「お礼を言いたくて来ました。家族が助かったのは貴方のおかげです-ありがとうございます」
「え、ああ、どういたしまして」
なにこの子供、調子が狂う。
「…約束、なんですが、これからよろしくお願いします」
この日を境にこの子供との日々が始まった。
砂の中からこんにちは!