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□弱虫毛虫が溺死した
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弱虫毛虫が溺死した





遊馬は今日も俺の夢に現れて、馬鹿にみたいに笑いかけてきた。
「かはっ、あ、」
「うわ、吐いてるぜこいつ!」
「きしょくわりいな!」
その遊馬は今、男子にリンチにされている。
(可笑しいぜ)
「おい、吐いたもんは責任持って片付けろよ」
リンチを終わらせた男子達が雑巾を探し回るから苛ついてアホかと怒鳴った。
「遊馬、てめぇに言ったんだよ。這いつくばって舐めろよ」
なにもそこまで、と男子から漏れる。そいつを睨み黙らせると真っ青になってる遊馬を這いつくばらせた。
「なめおわるまで観月小鳥には返さねぇからな。さっさとしろ」 

[君は最低だ、シャーク]

(はっ。幽霊になにが出来る)
遊馬の回りでふわふわ浮いてるのが精一杯だろうが。
「なぁ、遊馬。これはお前の為なんだぜ?」
遊馬の前へしゃがみこみ言えば、涙と唾液と嘔吐物でぐしゃぐしゃの遊馬はぼんやり俺を見上げた。
「お前は可笑しいんだよ。そんなやつにとりつかれてるからだ。俺がお前を助けてやる」

[君は、何をほざいてるんだ]

(お前こそ)
そしたら遊馬は夢みたいに笑うようになる。
「なぁ?遊馬、」

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