石神 秀樹

□海恋し
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―海恋し 潮の遠鳴り 数へては
 をとめとなりし 父母の家―

与謝野 晶子


人は何故、海が こんなにも恋しいのだろう?









「きれい!風も気持ちいいですね。」



「フフッ…そんなに走ったら危ないですよ」




誰もいない砂浜を、ゆきと二人で散策する。


今日はゆきの誕生日。


彼女の行きたい所を聞いて、連れて行くべきだっただろうか。


いや、今日は どうしても、ここへ連れて来たかった。



父母との最後の思い出の場所に。


そして、最愛の人との、最高の思い出を作るべき場所に。







貴女に捧げよう…



[と]
隣で微笑む 貴女の横顔

[こ]
言葉を尽くし 伝えたいのに

[し]
幸せの 意味を噛みしめ 黙り込む


[え]
永遠の 縁(エニシ)を結び わたる海風…


[に]
日常を 貴女と過ごす 嬉しさは

[ち]
小さなことも 宝物に変え

[か]
悲しい過去を 優しく包む


[う]
美しい リズムを刻み 寄せる白波…


[あ]
溢れる愛に 溺れよう  
 
[い]
愛しいひとに 全て委ねて








ゆき……




さぁ、貴女に伝えよう。


新たな一歩を踏み出す言葉を。





「結婚、しませんか。」



「はい…………/////」



たくさんの思い出を、一緒に作っていこう。




愛している




ゆき…………








ーーーーーーーーーEndless loveーーーーーーーーー

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