utpr(短編)
□腕相撲
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「ふっ…っぁ、愛島ぁ…!」
「はぁっ…っく、ふぅっ……な、なんですか、カミュっ…!!」
俺達が何をしているか…?
見ての通り、腕相撲だ。
俺も初めは乗り気ではなかったのだが…経緯を説明するとしたらざっとこんな感じだ。
『ねぇ、カミュ!!』
『なんだ、全く貴様は夜になっても騒がしいやつだな。で、何用だ?』
『む……カミュ、今日は私と一緒に寝ませんか?』
『はっ…だれが貴様ごときと一緒に寝るものか!』
『恋人同士なら普通いっしょに寝るものだ、とオトヤが言っていました。それともカミュはこんな恋人の願いもきいてはくれないのですか…?』
『…恋人だからといって一緒に寝る必要はなかろうに…第一、もし仮に一緒に寝るとしてもその小さなベッドでは狭くてかなわん。』
『そんなにワタシと寝るのがいやですか…なら勝負です!!』
『勝負…?』
『yes!!カミュ、腕相撲で勝負しましょう!ワタシが勝ったら一緒に寝てくださいね!』
『ほぅ…では俺が勝った場合、お前は何かしてくれるんだろうな?』
『もちろん!もしカミュが勝ったらカミュの願いを何でも聞いてあげます。』
『そうか…いいだろう。だが勝つのはこの俺だ!』
『ワタシだって、負けません!!』
そして現在に至るというわけだ。
勝負の結果だと…?それは……
「やった!!勝った!!ワタシ、カミュに勝ちました!」
「くっ…この俺が愛島に負けるなど…」
「ではカミュ、約束通り今夜は一緒に寝てくれますね?」
「…もう好きにしろ……」
こうしてこの後俺は狭いベッドで愛島と寝ることになるわけだが…たまにはこういうのも悪くない、と思ったのは愛島になど言ってやるものか
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