short
□夏とアイスキャンディーと君と
1ページ/1ページ
カケルとミッチーと夢主がぼーっとする話。
「あちーよ……」
「あー、そうやな」
ここはグリフィンドールの談話室。
夏は涼しいで有名なホグワーツも今年は珍しく暑夏で、蒸し暑い授業に耐えかねた生徒たちが思い思いの時間を過ごしている。
『やばい、私溶けるかも』
流石に夏なので冷却魔法が校舎全体に掛かっているが、それでも防ぎきれない暑さに思わず呟く。
勿論、手にしたアイスキャンディーは話さずに。
「はっはっはー。このていどで根をあげるとは、わがあるかでぃあたんていだんの名に恥じるぞー」
「そうやそうやー。きさま、さては悪の手先なんかー」
先程と同じく適当な返事かと思ったなまえの予想を裏切る反応ではあったが、中二的な台詞を吐く他にカケルとミッチーの変わった様子は見られなかった。
君たち…、と半ば呆れに近い感情を抱きながら、自身も付き合うか、と悪戯心が沸く。
『な、なにー。我の正体が見破られただとう』
「こんなもの、われわれにはたやすいことよー」
「であえであえー。せんそーじゃー」
暑さで遂に頭がやられたのか、カケルが意味不明な言葉を呟く。
しかし、そんな事は同じくほぼ放心状態のなまえとミッチーにはどうども良い事だった。
そのまま数分芝居を続けた三人であったが、それを戻ってきたハリーに発見されたのは言うまでもない。
夏ですね
(き、君たち一体どうしたんだい!?)
(えー、何やろなー)
(わかんねー)
(えーっと、しりとりだっけ?)