賢者の石
□魔法薬学の授業(前編)
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朝日がまだ昇っていない薄暗い外を、ただ走る。
しばらく走り続けた後、中庭に入った所で近くの木に腰掛けた。
「・・・・・」
あれから1日が経ったが、これといってゼノンの動きはなかった。
もしかしたら、大きな戦いが起きる前の準備をしているかもしれない。
そうすると、まともに戦えるのは私だけ。
果たして私が皆を守れるのだろうか?
・・・
もう、これ以上考えるのはやめよう。
今は私が出来る事をするんだ。
ふと、腕にある時計に目をやる。
【 AM 05:30 】
「そろそろ・・・かな。」
そう呟き、私はジャイロコマンダーの連絡ボタンを押した。
すると、画面に一人の男性が映る。
私はその男性に向かって話し掛けた。
「総司令、準備が整いました。 いつでも大丈夫です。」
『そうか。 ではヒナコ君、これからアルカディア・ジャイロゼッターの戦闘訓練を始める。』
「了解です。」
その声を合図に、私を取り囲むようにして数種類の車が現れた。
『では、訓練開始! RX-8 タイプG、ロードスター、ビアンテ、フーガ 250GT、ウィングロード 15M、マーチ12S、超速変形!』
車が次々と超速変形していく。
さて、こっちも始めなくちゃ!
「超速変形!」