賢者の石

□入学式 〜組み分け〜
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「ABC順に名前を呼ばれたら帽子を被って椅子に座り、組み分けを受けてください」


え、どうしよう。
私は最後の方じゃないですか!!←
・・・じゃなくて、シュン君やミチノリ君は最初の方だから可哀想・・・。


そうこうしているうちに、

「アボット、ハンナ!」

組み分けは、始まった。

すると、金髪の女の子が転がるように前に出てきた。
帽子を被ると目が隠れる程だった。あの帽子、かなりデカい。

そして、一瞬の沈黙・・・




「ハッフルパフ!」と帽子が叫んだ。
右側のテーブルから歓声と拍手があがり、その子はそのテーブルに着いた。
そこでは、太ったゴーストが嬉しそうにその子に手を振る所が見えた。

「ボーンズ、スーザン!」


帽子がまた「ハッフルパフ!」と叫び、スーザンは小走りでハンナの隣に座った。

「ブート、テリー!」



 『レイブンクロー!』

今度は左端から二番目のテーブルから拍手が湧き、テリーが行くと何人かが立って握手で迎えた。

あ、今思った事だけど、これって人数偏ったりしないのかな?・・・まあいいや。

そういえば、アルカディアのメンバーで一番早いのはこの順番からいくとやっぱりシュン君かミチノリ君かな。

次の「ブロックルハースト、マンディ」(名前長っ!)もレイブンクローだったが、その次に呼ばれた「ブラウン、ラベンダー」が始めてグリフィンドールになった。一番左端のテーブルからはじけるような拍手と歓声があがった。
その中の誰かが口笛を吹いているのが見えた。

今の所一番組み分けの時間がかかったのが「フィネガン、シェーマス」で、まるまる1分間椅子に座っていた。それからやっと帽子が『グリフィンドール!』と叫んだ。

その様子を見ていると、隣の女の子が手に何かを手で書いていたので声をかけた。

「・・・大丈夫?」

「え、えぇ。 でも、私はそろそろ呼ばれるわ」

「そうなの?」

その途端、マクゴナガル先生が名前を呼んだ。

「グレンジャー、ハーマイオニー!」

「あぁ、ついにきたわ。」

「そっか。頑張ってね!」

「ありがとう。 貴方も頑張ってね。」

そう言うと、女の子は椅子に向かって走って行った。

そして。

『グリフィンドール!』

帽子が叫んだ。

そして次に、とうとうシュン君の名前が呼ばれた。
初めてとは言えない位落ち着いた動作で椅子に座り、帽子を被っていた。羨ましいくらいだ。


帽子は『レイブンクロー!』と叫び、左端のテーブルからは大きな拍手と黄色い歓声が聞こえた。

そして次はミチノリ君が呼ばれ、カッチカチな動作で組み分けを待っていた。30秒くらいした所で、帽子は『ハッフルパフ!』と叫んだ。
うん、私も絶対あんな風にカッチカチになるだろうね。先が思いやられるよ。

次の「ロングボトム、ネビル」は椅子にいく途中に転んでいた。大丈夫かな?

その子は帽子を被ったままかけ出してしまい、爆笑の中をトボトボ戻って次の子(ちなみに次の子はレイブンクローだった)に渡していた。

そして次に呼ばれたのはりんねちゃんで、私と同じく緊張していた。
結果はグリフィンドールで、アルカディアでは1番最初ののグリフィンドールだった。

ドラコ君は帽子が頭に触れるか触れないかの所で帽子が『スリザリン!』と叫んでいた。いくらなんでも早過ぎる。

残っている生徒が少なくなってきた時、「ポッター、ハリー!」と名前が呼ばれた。
その瞬間大広間が静かになって、『ポッターって、そう言った?』とか『あのハリー・ポッターなの?』とかいう会話が聞こえてきた。
あの子ってそんなに有名なんだ。

黒髪の男の子が出てきて椅子に座って帽子を深く被り、組分けを待っていた。

この子の組分けには相当時間がかかって、広間中の人たちが首を伸ばしてその子を見ようとしていた。
校長先生や他の先生も気になってその子を見ていた。

大広間中の人全員がその子の組分けをじっと見守っていた中、







    『グリフィンドール!』





組分け帽子は叫んだ。
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