賢者の石

□超速変形!!
1ページ/2ページ

そうこうしている内に、夕食の時間になったのでスネイプ先生と一緒に大広間まで行く事にした。

「ジャイロコマンダーよーし、杖よーし。」

「そこまでして持って行く必要でもあるのかね?」
お、良い質問ですね。実はあるんですよ〜(誰だよ)

「いや、一応何かあった時のために。」
そう、護身である。


広い廊下を歩いていると、前の方から大きな爆発音がした。
ドッガァァァァァァァン!!

「「!?」」

廊下の突き当たりから、ばかでかいロボットが飛び出して来た。
えっ、こんな時にゼノン!?

敵が急に消えたと思ったら、後ろから先生に斬りかかって来た。

先生が危ない!!

私は服のポケットの中に入れておいたジャイロコマンダーを取り出して叫んだ。
『超速変形!!』

『ジャイロゼッター、ヒューマンドロイド!!』

魔法で剣を手にし、先生の前へ。


激しい金属音がして、敵は後ろに下がった。
声もしない所から、オートで動く物かな。

「Ms,リンドウ、これは・・・。」

先生はとても驚いた様子だった。

「ですが今は危険な状態なのでまた後で。 私が囮になるので、先生は逃げて下さい!!」

「しかし、」

失礼になっちゃうけど、ここは話を遮るしか無い。

「お願いします! ここは私だけで十分ですから、早く!!」

すると先生は、大広間の方に走って行った。
先生、意外と足速いな。

そう思っていると、右腕に鋭い痛みを感じた。
右腕を見てみると、出血していた。 余所見をするんじゃなかった。

私は相手と間合いを取り、隙がある瞬間に斬りつけた。

いつもならこれの倍は相手にしていたのに、ちょっとした事で油断をしてしまったのは情けない。 気を取り直して歩こうとすると、奥から校長先生とスネイプ先生が走って来た。

「セブルスから聞いたのじゃが、大丈夫かな?」

「はい、問題無いです。」
右腕が何かと痛いけど、大丈夫だよね。

スネイプ先生が私の方をこれでもかと凝視している。・・・もしかしてバレたかな? そんな訳無いよね。無いと良いな。

「それでは、また後で。」
「そうじゃな。」

先生達に背中を向けて歩いていると、突然後ろから右の肩を思い切り掴まれた。

こんな事をするのはあの人(!)しかいない。

「先生、何するんですか。」

傷に気付かれない様にあくまでもポーカーフェイスで言う。 ちょっ、右腕痛いよ!


「何故、言わなかった。」

どうしよう気付いてたよ。 やばい、どうしよう。

よし、あくまでもポーカーフェイス。 ポーカーフェイスで行こう☆←

「この位の傷、昔と比べたらどうって事ありませんから。」

ついでに自分で治せる。
それに、賢者としてこの程度で喚いていれば 情けないからね。

すると、いきなり掴まれたままの腕を引っ張られた。 いきなり何するんだよぉぉ!



「まだ分からん様だな。」

すいません、私は先生が全く分かりません。


今の状況が全く理解できない。先生は一体何がしたいんだろう。

質問しようとしたその時、先生は私を連れて逆方向へと歩みを進めていた。

「えぇっ!? ちょ、どこに連れて行くんですかぁぁぁ!!・・・・・」




私の声は情けなく、外の音に掻き消されてしまった。 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ