賢者の石
□はじめましてこんにちは
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明るくて賑やかだった校長室と比べて、驚く程静かな廊下に2つの足音が響く。
あれからヒナコはスネイプに対して話題を作ろうと何回も話しかけているが、1つ、2つ程度の返事しか返ってこなかった。
(気まずい・・・。)
「この階段は真ん中の段が消えているので注意しなさい。」
「あっ、はい!」(何だ、結構優しい人なんだ。良かった。)
周りに気を付けて歩いていると先生は扉のふりをしている壁や、逆に壁のふりをしている扉など様々な物について教えてくれた。
途中で色んなゴーストに会った(というより遭遇した)けど、皆優しくて挨拶もしてくれた。
〜in地下〜
「えっ、無いんですか!?」
「我輩にも分からん・・・」
「ほっほっほ、すまんのう、どうやらワシの手
違いで部屋が無いようじゃ。」
どこから来たのか分からないけど、校長先生でもこういう事ってあるのかもしれない。
「校長!!」
「そう怒るでない、セブルス。 ヒナコ、入学式までセブルスの部屋で過ごしてくれんかの?」
「えっ!?」
部屋無いってどういう事なんだろうか?
「心配しなくてもよい。ワシの魔法でセブルスの私室にもう1つ部屋を作っておいたのじゃ。」
「しかし、そういう訳には・・」
「ヒナコ、これでも大丈夫かの?」
「あ、大丈夫です!」
スネイプ先生は何か言いたそうだったけど、折角来た事も無い様な場所で住む場所を提供してくれるんだしそこは了承しないとね!(笑)
「それでは、また明日の朝10時、大広間で待ってるからの♪」
「はい、ありがとうございました! おやすみなさい。」
校長先生はヒラヒラと手を振りながら、嬉しそうに帰っていった。
「・・・仕方無い。 入りなさい。」
「はーい!」
〜inスネイプの私室〜
部屋に入ってみると、壁には天井に届く位の本棚があり、所狭しに本が入っていた。
あれ読めないんじゃね? どうやって本を出すんだろ?・・と余計な事を考えていると、後ろから声がした。
「そんな所で何をしているのかね? 君の部屋はこちらなのだが」
「すみません!!」
ドアを開けて入ってみると、シンプルで必要最低限の家具は揃っている部屋があった。
魔法ってすごいね!!こんな事もできるんだね!←
カケル達の部屋はどうなってるのかな・・・明日見に行ってみようかな。
「気に入ったかね?」
「はい! 私なんかのためにありがとうございます!」
「礼なら校長に言え。 我輩は部屋にいるので何かあったら来る事。 夕食は18時に大広間であるからそれまで外にでも行ってくる事だな。」
「分かりました! 今日はありがとうございました。 これからも宜しくお願い致します。」
「あぁ。」