ことりのうた

□きっかけは
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両親が死んだ。




原因は、交通事故。

飲酒運転の車に轢かれたんだって。





「お父さん、もうすぐ美緒の誕生日よ?」

「そうだ、じゃあ明日の仕事帰りに、一緒にプレゼントを買いに行かないか?


明日は帰り、早いからさ」


「そうね、内緒で買いに行きましょう」



夜中、目が覚めてトイレに行って、部屋に戻る途中にリビングからふと聞こえた会話。



「美緒、お母さんたちちょっと用事があるから出かけてくるわね、ちょっと遅くなるわ」



「ちゃんと留守番、してるんだぞ」


もちろん親は私があの会話を聞いていたことなど知らないので、


「わかった。行ってらっしゃい」と、私は親を見送った。


私の誕生日に手渡されるはずだったプレゼントは、


ラッピングの包装紙にうっすらと血がついた状態で私のもとに手渡された。



手渡されたのは両親からではなく、


黒い喪服を着た、食満さんという男性だったけれど。
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