another story

□少しでも長く一緒がいい
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*1月31日*



放課後の図書室をひょいと覗く。

目当ての黒子はいつものように受け付けカウンターに座り、返ってきた本を黙々と返却処理しているその姿を見て、黄瀬は目を細めた。

今日は黒子の誕生日。

この日黄瀬は昼から仕事で、本当は夜にならないと帰れないはずだった。

でも、スタッフもマネージャーも驚くほど早く仕事は早く終わった。

それは黄瀬が1分1秒でも早く黒子に会いたい一心で、すこぶる調子がよかったから。

驚く顔が見たくて、連絡はしないで来た。

そろそろ声をかけようか、そう思った時に視線に気づいたのか黒子が顔を上げ黄瀬を見つけて……そして、目を丸くしたあと華が開いたかのような笑顔を見せた。

「かっ……!」

思っていた以上の反応に、可愛い、と叫びかけて黄瀬は口を塞ぐ。

そうしている間に、笑顔のままで黒子がパタパタと近付いてきた。

「黄瀬君、もうお仕事終わったんですか?それともボクが黄瀬君に会いたくてたまらないから幻を見てるんでしょうか」

「あははー。本人っスよ、黒子っち」

腰を引き寄せて頬にキスをし、「ほらね?」と耳元で囁けば、分かりやすく黒子の顔が真っ赤になった。

「俺も黒子っちに早く会いたくて、連絡する間も惜しんで迎え来ちゃった」

「嬉しいです。ありがとうございます」

黒子はコツンと黄瀬の胸元に頭を預けて、目を閉じる。

「今日は黒子っちの誕生日っスから。お祝いいっぱいしたいし」

「はい」

「プレゼント、楽しみにしてて。黒子っちが喜ぶの用意してるから」

「今がすでに喜びの時間なんですけど、まだ後があるんですか。黄瀬君はどれだけボクを喜ばせる気ですか」

「俺が満足するまでっス」

髪に音を立ててキスをすれば、やっぱり笑顔のままの黒子が顔を上げる。

「委員の仕事ももうすぐ終わりだよね、俺図書室で待ってていい?」

「もちろんです」

図書室通い常連は見慣れてしまった見つめ合ってのキス、放課後の図書室の入口。

(何で入口でしてんだよ、するなら中でしろよ、これじゃまるで俺らがスクープ撮るために潜んでるみたいじゃん!)

何て少しずれた事を思いつつも、図書室手前の角で足止めを食らわされた新聞部部員達の心知らず。

「黒子っち、お誕生日おめでと。たくさんたくさんお祝いしようね」

「はい。楽しみです」

黄瀬が仕事に行く前からすでに幾度と無く繰り返した会話を交わして、もう一度キスをした。



end



黒子っち、お誕生日おめでとう!
いいなぁいいなぁやっぱり可愛いなあ黄黒ちゃん(*´艸`*)
いつもイチャ付いてるけど、誕生日と言う名目の元いつも以上にイチャ付いてるのですよvv

(哀れな)新聞部員は、本編黄と黒A〜計り知れない恐怖〜に出てきた彼(新聞部)の友達です。


更新日>>2014.1.31

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