Ifの世界
□第9夜
2ページ/2ページ
心の中で浮かべたつもりの言葉はすべて、声に出してしまっていたようで。
「皆は気にしていないようだぞ?それよりも、なかなか部屋から出てこないことを家畜たちは心配していた。」
「え、てゆかいま何時!?」
叫んで、再び痛んだ頭を押さえつつ、ベッド横の、シンプルな置時計を見る。
短針は11と12の間、長針はちょうど6だ。
「やば、寝すぎた〜。」
どば、とベッドにダイブ。
「元気があるなら、昼、ラウンジで食べろ!」
「うぅ…もう少ししたら行く〜。」
ギュッと枕を引き寄せて顔をうずめる。
蜻蛉は
「そうか、我が家畜共に伝えておく。養生しておけ。」
そう小さく耳元で囁いて、おとめたんの頭をふわりと撫でた。
.