Ifの世界
□第5夜
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ちなみに視えたんじゃなくて、おとめたんが呟いてたからーwwと笑われた。
呟いてた…の?やだ老化…?
「ラスカルじゃねぇ!不良(ワル)だッ!」
渡狸が叫ぶが、ま、それはおいといてぇ、と軽く流されている。
不憫な子…!
「どこで呑むの〜?このままだったらいつも通りだよ。」
残夏が言うので見渡してみれば、各自好きなテーブルについて駄弁っていた。
これがいつも通り、か。
う〜ん、ラウンジが駄目なら。
「私の部屋は〜?片付いたよ。いちおーね。」
実はまだ綺麗と言えるほど片付いてはいない部屋での宴会は、冗談のつもりの提案ではあったのだが。
「えぇ行くわ。是非行くわよ!早乙女ちゃんのお部屋!」
えぇと、鼻血が出ているから。
雪ちゃんちょっと落ち着いて…。
「あ〜、おとめたんの部屋、見てみたいかも〜♪」
「わが家畜の部屋で呑むのも悪くはないな!」
「いーんじゃねー?」
「俺はどこでも文句は言わねぇ!」
ノリノリで同意している人たちと、どちらでもいい派が静かになった瞬間。
「では、よろしいですか?雷禅寺様。」
御狐神が、にっこりと確認する。
「え、ええ!?片付いてないよ〜。」
せめてもの抵抗のつもりであげた声は、何故か盛り上がってきた空気にかき消された。
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