Ifの世界
□第4夜
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女性に年齢を聞くのはタブーでしょうかと御狐神が、申し訳なさそう……でもない笑顔で聞く。
「二十歳だよ〜。」
若いでしょー、とお道化てみせると苦笑された。
さっきから何気に失礼だなおい。
「えぇ、幼かった少女が妖艶になりかけている感じでいいわ。」
メニアック!と息を荒くして野ばらが言う。
ちょっと激しすぎるけど、女性のことなら良く言ってくれるから、嬉しい。
きっと男で、もう少し(せめてもの希望)普段のストイックなテンションならモテモテだ。
「すみません、そろそろ部屋を片してきます。
」
涼やかな声が高校生組から聞こえる。
芙羽羅の声だ。
「あぁ〜!そっかぁ!じゃ私も片してくるー。」
そういえば、部屋は全く片付いていない。
ただでさえ片付けは苦手なのだ、早く終わらせなければ。
じゃあね、と言い置きラウンジを出ようとしたとき。
「今日の夜八時にここ集合でだいじょうぶ〜?」
一瞬、何のことかわからなかったが、すぐに先ほどさり気なく残夏と交わした約束を思い出す。
「りょーかいッ!」
お酒、お酒♪
やー、今日は何呑もうか…。
カクテルかなー。そういやワインもあるし……。
でも缶ビールも久しぶりに呑みたい気分。
どーせなら引っ越し祝いで、いっぱい呑んじゃおッ!
と、テンションが上がった早乙女だった。
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