Ifの世界

□第8夜
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閉まっているカーテンの隙間から眩しい光の線が伸びている。



それに目を眇め、ズキンと痛む頭を押さえながらゆっくりと上体を起こした。


そのまま足を下ろしてベッドから降りようとする。しかし今の状態で立ち上がれば倒れる事は確定しているので諦めた。


「ふわぁ・・・・・・ぅ゛。」



体を伸ばしてのびをし、声を出しただけでまた頭痛がした。


あ〜、呑みすぎたなぁ。


どれだけ呑んでも二日酔いは無かったのに。



何故ベッドでキチンと寝れているのか。


それすら思い出せない。

普段ならベッドに向かう途中で力尽きて寝てしまうはず。

いや、微かに残る記憶を辿れば、力尽きて床と抱き合う寸前に何か温かいものに触れた気がする。



何だったんだろう・・・。



思い出せそうな所で頭痛が邪魔をする。


頭痛薬を飲もうかと体に力をいれるが、まず体が怠い。






ぴーんぽーん





何となく控え目にチャイムが押された後、ガチャリ、と勢いよくドアが開いた音がする。



礼儀正しいのかそうじゃないのかよくわからない訪問者だな、なんてユルく頭の隅で思っただけで何の行動も出来ず。


「鍵が開いてたが大丈夫なのか?」


そっと寝室の入り口から顔を覗かせたのは蜻蛉だった。





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