Ifの世界
□第5夜
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……何で引っ越し初日から私の部屋で、どんちゃん騒ぎをしているのだろう。
という思いがちらりと胸を過ったが、持ち前の楽しければそれで良い精神で、吹き飛んでしまう。
だから、かなり呑むペースが速くなった、というのは否定しない。
時間は溯ること二時間前。
ラウンジでのこと。
言われた通り八時に行くと、
残夏+蜻蛉+御狐神+野ばら+連勝+渡狸
計六名がいた。
「ばんわ〜」
軽く挨拶すると皆口々に返してくれた。
野ばらだけは
「こんばんは、やだ、早乙女ちゃん、一見しっかり者なのにその部屋着、ギャップが凄いわよ!?」
と、熱く返してくれた。
言われてふと自分の部屋着を見直す。
黒の、薄い生地のゆるっとしたオーバーオール
だ。
ふむぅ、こういうのがいいのね。
一つ勉強したところで疑問。
渡くんがいるのがよくわからない。
いや、別に嫌いではないし(むしろ面白くて好き)、たくさんいたら面白いとは思うが、呑めないじゃない……。
考えていると、視えてしまったのか残夏が口を開く。
「渡狸除く高校生組は、パジャマパーティーだって〜。可哀想なラスカルを誘ってあげたんだよ〜♪」
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