Ifの世界
□第2夜
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「んー?あ、自己紹介か。一号室の反ノ塚連勝。一反木綿。よろしくなー。」
そう言いながらドロン、と一反木綿に変化した。
脱力系全開だー。
「よ、よよよろしく、ですッ」
「よろしくねー。連君。」
んー、ちょっと年下かなー、と見当をつける。
「ふっ、キミはそんな脱力系全開で挨拶していいと思ってるのか。」
黒髪美少女が悪態をついた。
初対面の人間には、印象が悪くなるであろう態度。
しかし虚勢を張っているような気がする。
ちょっとイジってみるのも楽しそうな子だ。
「僕は二号室の白鬼院凜々蝶。鬼の先祖返りだ。まぁ、よろしくとでも言っておこうか?」
「アハハ、よろしく〜。りりちゃん可愛いね〜。」
「あ、あの、よろしくお願いします。」
突然、凜々蝶の艶やかな黒髪がふわりと上がる。
これまた、銀髪オッドアイのカッコいい男の人が凜々蝶を抱き上げている。
「わ、御狐神くんッ!」
「申し訳ありません、凜々蝶さまは人と接する事が苦手な方なので。」
凜々蝶の抗議の声を爽やかに流し、挨拶をする。
「僕は、凜々蝶さまのSSをしております、御狐神双熾です。」
ニコリと少し偽物じみた笑顔をしている。うーん、油断出来なさそうな相手だ。
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