愛の巣
□キスして
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「僕が今何考えてるか分かる?」
「僕が研二さんばかり相手にしてたから寂しかったんでしょ?」
「ソレ当たってる!けど‥チューしたいなって…」
「鬼龍院さん?」
「キスでもシませんか‥?」
「え?あの‥此所で?」
「うん、ダメ?」
あー言っちゃった
突発的に言われて多分困ってる
そりゃそうだよね、冷静に考えれば此所はマズい
普通に皆居るし
こんな状態でキスしろ!って方が無理かも
我ながら無謀な要求をしてしまった
けど、シたいもんは仕方がない
淳君はどうでるかな…?
「あ、そろそろ雨も止んで来たかも!」
「…あぁ!音もしないしジメジメ感もなくなってきてるから止んでるぜ!多分」
「ちょっと俺等は外の様子見て来るからさ、キリちゃんに淳君返すな」
「じゃあ2人はゆっくり準備してから出てこいよ?後でな」
とか言って急に研二さんが作業に夢中になってた喜矢武さんを引き摺って慌てて出て行った
何かわざとらしい感じのやり取り
二人に変な気を遣わせてしまったι
僕ってただの我が儘じゃん
悪い事しちゃったな‥とか反省していると
「‥鬼龍院さん」
「え…んっ…!?」
急に呼ばれて振り向くと不意打ちが待っていた
予告無しにチュッて淳君からキスされました
「…ッ…//」
「耳まで真っ赤…照れてんの?」
「淳君の所為だよ///!」
「誘ってきたのは鬼龍院さんなのに?」
「そう、だけど…まだまだ全然足りないよ?」
「満足するまでシてあげる」
「僕もシてあげる‥」
「‥んんっ…今日の鬼龍院さん何か大胆」
「嫌いじゃないでしょ?」
「寧ろ大歓迎。僕も頂いちゃお」
やられたらやり返す!
やんわり淳君を押し倒してそのまま唇を奪ってみた
一瞬驚いてたけど、直ぐに仕返しがきた
そのままの状態で僕の後頭部を捕まえて更に唇を重ねる
さっきのより深い深いディープなやつ
とろけるくらいの甘い口付け
「‥ん‥っ‥ふぁっ!淳君、好き‥」
「…僕はその何倍も愛してるから‥っ」
何度も何度も重なる唇
甘い囁きと大好きな淳君を独り占め
雨は嫌いだけど、今だけ感謝
結局唇が赤くなるまでずーっとキスしてた
「俺等やり場なくね!?向こうがくっつい
てんならこっちも…」
「いや俺、研二とはマジ無いわ」
「…クスン…」
「全然可愛くないから」
「チクショーこうなりゃ自棄だ…幸せになりやがれバカップル!!!」
こんな感じに今日も一日な平和に過ぎていく──────