* change of heart *
□6話 バトルフェスティバル!
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*カエデside
ツバキくんと別れた後、thirdクラスの集まるバトルフィールドへと向かった。
ツバキくんが来てくれなかったのは残念だったなぁ。まぁ、二人とも怪我しなかった良かったけど。
着いてみると流石に100人が居るだけあってごった返していた。
そこでくじ引きを引くと番号は13番。
thirdクラスは100人いるので50組までできる。同じ番号の人を探してペアになり1番から番号順にバトルを行う仕組みだ。
フィールドは10個あるのでいきなり試合だった。
早速同じ番号の人を捜すために呼び掛けることにした。
「13番の人いますかー?」
「あ、カエデちゃんも13番?」
「うん、そーだよ。よろしくね!」
「よろしくー!」
ペアの人はよくバトルの練習相手をしてくれる、ゆかりちゃん。
因みに私のガーディで相性の良い彼女のクルマユに負けるという痛々しい戦歴をつくられた相手だったりする。
…恨んではないよ?
「ねぇねぇ、ツバキ君は見に来てるの?」
「なんでツバキくんが出てくるの?」
いきなり彼の名前が出てきて驚いたが何とか平静さを保った。
だけど次の彼女の言葉が私を驚かせた。
「彼氏でしょ? 応援とか来ないの?」
「か、彼氏!? ち、違うよ!
まだそんなんじゃないよ!」
「え、違うの? やっぱり噂は信じちゃいけないね。 …それにしても、まだ、ねぇ?」
「……あ、えっと…その……ね?」
「ハッキリしなきゃ駄目だよ。
そうしている間に誰かに取られちゃうよ?」
「それは嫌!」
「ふふっ。今度、話を聞いてあげるね。
ほら番号呼ばれてるから行こう?」
気がつくと先生が自分たちの13番と相手の14番を呼んでいた。
一旦、この話は置いといて目の前の試合に集中しなきゃ。足を引っ張るわけにはいかないもんね。
「では13番と14番の試合を始めます!」
審判の生徒が試合開始の合図をする。
「カエデちゃん、頑張れー!」
フィールドの近くでヒイラギくんが大声で応援しに来ていた。
なんかすごく恥ずかしい…。
「ヒイラギ君来てるじゃん。ていうか、ヒイラギ君は無しなの? カッコいいと思うけど」
「性格的に苦手なんだよね…」
「バッサリ言ったね。モテる女は違うねぇ」
「え、そんなこと無いよ? あっ、ほら始まるよ! よろしく、フリージア!」
「チールッ!」
「自覚無さ過ぎだよ、もう! ニャスパー、お願い!」
「パニャ、パーニャ!」
私たちはチルットとニャスパー。
相手はシママとウパー。
私たちのポケモンバトルが始まった。