* change of heart *

□1話 昔話
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目の前の風景は先程の道から瞬時に住み慣れた家へと移る。
しかし目に映ったのは無惨な姿へと遂げた家具達とボロボロになったクインとクルだった。


「クイン!!? クル!!? しっかりして!!」

二匹の下に駆け寄ろうとすると足下から水の音がして目線を下げる。
そこには赤い液体。


心臓の音がとてつもなく煩い。呼吸が苦しくなる。
見てはいけないと分かってるのに振り返ってしまった。


そこあったのは血まみれでうつ伏せになっている母親の姿。


「ゔっ、あぁぁああああ!!!!」

一番見たくなかった光景。吐き気、頭痛が一気に襲いかかってくる。

「うあ゙っ、あああっ」


何でこんな事に?

僕を逃がす為?

僕が逃げたから?

僕が弱いから?

じゃあ誰が母さんをこんな目に合わせた?


視界の端にハッサムと一緒にいる赤髪の男が映る。

「お前かぁああぁぁぁぁっっ!!!!」

怒りを込めて男に殴りかかる。
しかし簡単に蹴飛ばされてしまう。

「あ゙?弱いテメェの母親が悪りぃんだよ!!」

「ふざけんな!!! フィル、アイツに『ねんりき』!!」

すぐに立ち上がり、フィルに指示を出し締めつけて男を動けなくする。

「ウザってぇ!! ハッサム『メタルクロー』!!」

フィルに向かってハッサムの腕が振り下ろされる。
その隙に自分はハッサムの横を通り抜ける。

「テメェのラルトスを囮にして俺を殴るのか?ひっでぇトレーナーだなあ?」


ハッサムの攻撃が当たる瞬間、フィルがパッと消え物陰からひょこっと出てくる。

「!!!?」

「『かげぶんしん』だよ!今だ、リンカ!!『ひのこ』!!!」

ボールを一つ取り出しロコンのリンカを出す。リンカの『ひのこ』は男の足に火傷を負わした。

「クソ餓鬼がぁ!!」

「うぐっ!!?」

瞬時にハッサムが移動してきたかと思うと後頭部に痛みが走り視界が揺らぐ。

視界が歪んで意識が遠退く。リンカとフィルが必死に呼びかける声を聞きながら目に映る映像は途絶えた。
 
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