お隣は神の子or魔王様
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それから数日、私は幸村とあまり話さなくなった。
クラスの女の子と、恋バナをしたり、たわいもない話をしたりするのは楽しかった。
でも、何か少し物足りないと思った。
物足りない…?
何だろう。
「花蓮ちゃーん。聞いてる?」
「あ、うん」
「それでさ、もうなんか…」
友達の話も耳に入ってこなかった。
何か物足りないって。
そんな訳ない。
だって、学校であまり話しかけてこないように言ったのは私なんだから。
ふと幸村の方を見ると、目が合った。
けど、すぐ目を逸らされてしまった。
だから、こっちももういいやって思うことにした。
「璃子ちゃん、もう時間。」
「ああ、うん。じゃあまた後でね!」
「うん」
その後も、何か授業に集中できなかったし、気分が悪かったから、早退することにした。