H×H(長編)

□寂しくないから
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ど、どうしよう。

蜘蛛の巣を掻きわけ
とうとう最上階の最後の一室で
立ち止まってしまった



「ない……。目がない」

いや、僕の目はちゃんと此処に備わっているのだが、僕が此処に居る理由であった
紅い目がないのだ。

もう一カ月まで4日しかないというのに
どうすればいいのだ。

全ての部屋をしらみつぶしに見て回ったが
どこにもない。

……まさか、クロロのやつ僕を騙したな!(遅

だ、だから僕がほこりまみれになって
帰ってくるたび笑いを堪えていたのか…

なんたる失態

…成敗してやる!

全速力で一階の広間まで走る

「おい、クロロ…僕を騙したな!」

クロロ「ふっ、あまりにも気づくのが遅いものだから退屈せずにすんだよ」

まったく悪びれもせず笑うクロロに
いら立ちオーラを増大させる。

クロロ「まぁ俺は此処にあるとは断言して
いないからな」

フェイ「団長もたちが悪いネ」

そういいながらもマスクの下でほくそ笑む
フェイタンを睨みつける

「ふんっもういい。こんなところに
もう用はなくなったわけだ」

”消える死神(ゴーアウェイフロムユー)”
を使って自宅に帰ることは容易だしな。

クロロ「まさか約束を破る気か?」

「なんだ約束って?」

クロロ「お前は俺のペットになる予定だったはずだが…」

「そんなこと承諾していないっ!」

クロロ「そうか…約束を破るような心の
狭い人間だったんだな、カミは。」

こ、心の狭い!?
僕は心が広い偉大な人間なはずだ!
そんな僕が…

固まり、なにやらもくもくと考えている
カミを見て旅団一行が
”単純”と思ったのは言うまでもない

「僕は約束は守る!絶対にな!」

そして、確信した。
カミは”旅団の犬”だと言うことを

クロロ「カミは心が広いな(笑耐」

「ふっ//当たり前だバカヤロー//」

とはいったもののペットって
何をしていればいいんだ?

マチ「雑用じゃないかい?」

「ど、読心術!?」

マチ「声に出てた」

「うっ…というより雑用とはなんだ?
雑な用だから用事を雑にするんだろ?
はっ!分かったぞ!皆の仕事を雑に
こなせばいいのか!!」

クロロ「…雑にしてどうする。」

「それもそうだな…」

やはりこの世の中には難しい言葉が
飛び交っているな。

ノブナガ「んじゃぁ初めての雑用って
ことで俺の刀磨いてくれよ」

ほれっと投げる刀を掴んで
まじまじと見つめる

「………」

フィンクス「気に入らなかったんじゃねぇか?」

フェイタン「いろんな意味でネ」

ノブナガ「そりゃどーゆーことだ!!」

「かっこいぃぃぃぃぃぃ☆」

刀を上にあげてかざしてみる
か、かっこいい!!

「なんだこの鋭さは!手触りも最高
だし見た目がすごくかっこいいぞ!
ノブナガ!この手入れをしていいのか!?」

ノブナガ「お、おう」

意外なカミの反応に
ポリポリと頬をかくノブナガ

早速手入れをしよう!
思い立ったら即行動!これが僕のもっとうだ!
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