H×H(長編)

□戸惑うから
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殺気がたりないなんて
そんなことあるはずない

ただ眠たいだけだ

「僕はもう寝る、邪魔するな」

この男に関わると情が生まれてくる

近くのソファに腰をおろす

「そこで寝るのか?」

「地べたの方がいいのか?」

「ここがあいていると言っている」

ポフポフとベッドをたたく

「お前は正気か?」

「大丈夫だ、何もしない」

「敵同士で何もしないなんて怪しすぎる」

「そっちか…。まぁどちらにせよ俺も
疲れているしカミが何かしない限り
起きない」

「約束だぞ」

「あぁ(信じるんだな)」

そこまで言うなら信用してやるほかない

そう思いゆっくりとベッドにあがる

「そうだ、ひとつ言っていなかった
ことがあったな」

「なんだ」

男が思い出したようにじっとりと
見てくる

するとふいに腰に手を回され
よせられる

「っ!!」

まさか!騙したな!
ど、どんな念を使うんだ!?

「俺のことを名前で呼べと言っただろう。
何故元に戻した」

耳元で喋られくすぐったいような
感覚が走る

「そ、そんなことは常識だ。
敵だということを思い出して我に返っただけだ//」

何故か心臓がいつもより大きな音でなる

まさか心臓に何か細工を施す念の
持ち主なのかっ…
いや、オーラが見られない!
これもまた体術なのか!?
しかしどんな体術を………

「いやちがう、今カミは俺のペットだ」

「はっ!何を言っていっ!//」

反抗しようとするといきなり
耳たぶを噛まれた
か、身体の力が……

「ど、どんな念を…//」

「念?これがか?」

「(コクッ)」

「カミは本当に面白いな」

「い、ぃから早くっ動けるようにっ…//」

「まさか、動けないのか?」

お前がかけた念だろう!
今更何を寝ぼけたことを言っているんだ

「カミは驚くほど敏感だな
調教しがいがある、ククッ」

「調教だとっ!」

こんな男に調教されるなら
歯を全部抜く方がましだ!

はぁ、動けるようになった

くそっ…このままやられていては
これからもきっとやっていけない…

いまこそ倍返しのチャンス…

「すきありっ(カプッ)」

「っ!?」

ふっ耳を噛んでしまえばこちらのものだ
無様だな!

「何をしている」

「!!何故動けるんだっ!」

「?」

「さっきお前がやった体術、何故効かない!」

「あれは体術じゃない」

「??」

じゃあいったいなんなんだ

「ただのコミュニケーションみたいなものだ」

「そんなもので動けなくなるはずがない!!」

「カミはそういうのに弱いだけだ」

「きっ鍛えれないのか!?」

あわよくばここで一回り強くなりたいものだ

「なれるしかないだろう」

「さっきのを何回もしろと?無理だ」

「なら諦めろ」

新たな道は途絶えるのが早いな

「ふっまぁすぐになれてやる」

きっといつのまにかなれる日が来るだろう
嫌いなものが食べれるみたいに…
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