H×H(長編)

□戸惑うから
2ページ/2ページ

いろいろとクロロとかいうやつが
使う体術またはコミュニケーション
のことについて考えていると瞼が
下がっていく感覚がしてから今日の
疲れを吸いこむようにベッドに項垂れてしまった

”カミ、大丈夫だ。絶対に帰ってくる”

”嫌だ、お兄ちゃん!!”

”すぐに迎えに行くから………”

”おに、ぃ………ちゃ……!!!”

”───の目を、────だ。絶対に…取り返すんだ……。”

行かないで
お兄ちゃん。

ねぇなんの目を探せばいいの?

何処にあるの?

お兄ちゃん、死んじゃうの?
置いてかないで

嫌だ、



こんなに悲しくなるんだったら
悲しい気持ちをなくせばいいんだ



一人で居たら何も失わないのに



もう、感情なんて要らない。







”カミ”







「はっ!!」

勢いよく起き上がるとそこは見たことが
あるような
ないような

「そんなに汗をかいてどうした」

「……なんでもない」

そうかここはこの男の部屋だった

「俺にはそうには見えないが」

「関係ないだろう」

「関係ある。カミは俺のペットだ」

まだ言っているのか

それにしても…
あれは確実に兄の声だった

目が此処にあるのは分かっているのに
もどかしい

直接この男に聞いてしまおうか

「おまぇ…いや、クロロ、目は知っているか?」

お前と言うとまためんどくさいことに
なりそうだからやはり名前で
呼ぶことにした

とくに何があるわけでもない

「目?…」

「そうだ…たしか……紅い目だ」

「……覚えてないな。で、その目が
どうしたんだ?」

「別に…」

「……………それがカミのねらいか?」

真剣なまなざしで覗きこまれる

きっと嘘なんてつけない

もしそうだと言ったら
殺されるかもしれない

どうせやすやすと渡してくれる
はずがない

けれど、言うしかないのだろう、
はぁ余計なことを言ってしまったな

「あぁ、そうだ」

「ふっ…そうか、欲しいならくれてやる」

「っ!?」

「ただし、条件付きだ」

まぁだろうとは思ったが

「ここから一カ月以内に見つけ出すことが
できたならくれてやる。だが、それでも見つからなければ…
そうだな、やはりペットになってもらうか」

「ペットなんてごめんだな。それに、
見つけ出せばいいんだろう?簡単だな」

「クックッだが、邪魔をしないとは
言っていないぞ」

「は?」

バサッ

急に覆いかぶさるようにしてクロロの
顔が正面に来る

カプッペロッ

「っ///やめっ」

「こうやって動けない場合も
あるということだ」

そういうと耳から口を離しニヤリと
笑った

僕が思うにクロロは耳が好きなんだろう
まぁ僕のオススメは兎の耳だが…
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ