H×H(長編)

□重なったから
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ドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!

「っは…!!」

何だ今の音は!

「つぅっ」

さっきの夢のせいで頭がいたい
しかし、それどころではない

今はどうなっているんだ!
時刻は19時ちょうど

十老頭はオークションにはいないから
大丈夫だろう

とりあえずオークション会場へ急がないと!

***

「っ…くそ」

キレイさっぱりだ

椅子や死体もないとすると
相手は跡形もなく始末したというわけではなさそうだな

しまいこむ能力を持っていると考えるのが
妥当だ

っ!ということは競売品は!?

プルルルル

『はい、どうしましたか?』

「競売品が盗まれた可能性があります。
オークション会場にいた人は全て殺されたもようです」

『な!?コーヴァさんに変ります!
…コーヴァだ!さっきの話はほんとうか!?
くそっ!とりあえず競売品を探しだせ!いいな!』

「はい」

プチッ

辺りの空気のこの血の匂い
かなりのやりて…

五分五分、か

『すみません!マフィアの精鋭部隊の方ですか!?』

「あぁ、はい。」

『空の上に飛行船が!敵かもしれません!』

「わかった、今行く」

飛行船か。見つかりやすいのを
わざと選んだところから見て
競売品を持っている可能性は低い

『車を用意してあります!』

「いや、走って行った方が早い」

『?』

シュンッ

***

はぁ。ったくなんだこの騒ぎは

こんなくそみたいな戦車があれほどの
使い手にものになるはずがない

しかしいきなり僕が手を出すのが
得策ではないだろう

少し…
様子を見るか



ザザザッ

!?

ウボォー!?

『客さらったのてめぇらか?』

ウ「ああ」

上にもシャル!シズク!ほかにも…

やはり競売品を盗んだのも蜘蛛?
いや、ならこんなところで暇なんかしない

さっさとホームに帰るはず

っ…蜘蛛を捕まえるにはもってこいのチャンス

だけどこの大騒ぎの中
変にまた騒ぎをおこしたくはない

どうせあのクズどもには倒せはしない

今は競売品が先だ

「っどこからだ?陰獣?」

人間ではない気配が後方からする

もしかすると陰獣?
わからない

少し行ってみるか




「そこでコソコソしてるのは陰獣さんかい?」

『ククク、ばれたか』

「…その袋には何が入ってる」

『よくわかったな、嬢ちゃん。けど
これはざんねんながら渡せねぇな』

「十老頭に呼ばれて盗みとは…」

『てめぇマフィアのもんか?』

「あぁ」

『なら言ってもかまわんだろう。
これは十老頭に頼まれたんだ』

「?……いや、案外。」

『信じがたいか?』

「信じよう。あのじじぃどもはやりかねん。
しかしお前の様なやつがもっていると
なくしそうなんだが」

『言ってくれるねぇ。俺はそんなへま
しないっ…!?』

「ほら、こうやって簡単に盗むことができる」

『な、なにもんだ』

「ただのマフィア。少し格をあげると精鋭部隊。」

『ふ、まぁいいだろう。中のものは丁重に扱えよ?』

「あぁ」

とりあえず競売品は確保した。
あとは蜘蛛をどうするか…
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