11/27の日記

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小説案1
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返り血にまみれた地面と身体。こびりついたそれは、己の身体に深く刻まれていく気がした。
「君は、いつまでそんなことを繰り返すんだい?」
はっと顔をあげて目に入ったのは赤いローブを纏った同年代の青年、レッドだった。
「…お前には関係ないだろう。それに、俺はこの“呪い”から逃れることはできない。」
青かった血にまみれくすんだ赤色になってしまったローブをギリ…と握りしめて苦しそうに呟いた。
「その呪いは、永久的なものじゃない。解こうと思えば今にでも解くことができるんじゃないかな?」
「…っ」
可愛らしい声とは裏腹に、的確に的を射ているレッドの言葉がブルーの心に重くのしかかる。
「ブルーは前から変化を恐れている。だから、呪いを解くことだってできやしない。変えないと、あの日から何ひとつ進歩しないままだよ?」
「……」
「話してみなよ、彼と。ブルーのこと、きっと心配してるよ。」
「…わかってる。」
そう言うとレッドに背を向けて歩きだす。思うのはただ紫のローブを纏う者、ブルーの…最愛にして最大の理解者。

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