おはなし
□すのーほわいと・智
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一方、智姫はそんな城での様子は知る由もなく
いつも通り、釣りをしていました。
ただ、今日は竿に何も引っ掛かりません。
釣りをし始めてからすでに5時間がたとうとしていました。
そんな時に想うのは大好きな和のことです
この間和王子と会った時から
かれこれ3週間がたとうとしていました。
どうやら今ゲーム王国では
『DSか。PSPか。それえともWiiか。ネットゲームか。』
という謎の議題が提示され
それに全国民が参加し、
毎日毎晩激しすぎる論争が行われているそうなのです
和王子は「すべてのゲームには、それぞれの面白さがあるので、議論なんて・・・」と
このことに関しては無関心なのですが
王子である彼は、国を抜け出して智の元へ・・
とはいかないようで
お互い寂しい日々を送っていました
和王子は1度「毎日、智の顔を見たいんです」と言って、
智姫にスカイプを教えたのですが
智姫はパソコンを持っていなかったので
和王子の教えはあっけなく終わりました。
「和・・・」
「会いたいなぁ・・・」
智ひめの悲しい声が
魚1匹いない海に響きました。