おはなし
□すのーほわいと・智
2ページ/57ページ
「鏡よ鏡。・・・この世で1番顔が濃いのは誰?」
すると、鏡の精・アイバチャン(喉あめのと同じ発音で←)は
元気よく答えました。
「んー?そんなの決まってるじゃーーん♪
この世で1番顔が濃いのは、
MJ!君だぁっ!!」
「・・・よし。(小さくガッツポーズ)」
鏡の精・アイバチャンは
この質問には必ず「MJ」と答えてくれます。
どんなことでも“1番”をとると、嬉しくなるものです。
MJは超絶☆絶好調!になりました。
なので、MJは調子に乗って
「鏡よ鏡。・・・智姫が好きなのは誰?」
なんて聞いてみました。
そうなのです。
MJ、実は
智姫のことが好きなのです。
そうでもなければ森の中にある
ギラギラしていた城を こんなところへ持って行きはしません
MJは、大好きな智姫のためなら
なんだってするのです。
しかし、鏡の精・アイバチャンの答えは
MJにとっては残酷なものでした。
「う〜んとね!智ひめが好きなのは・・・!!
ゲーム王国の王子:和王子だよ♪」
・
・
その瞬間、MJの目の前が真っ暗になりました。
彼はいつも
海に行って釣りをしているだけじゃなかったのか!
彼はいつも
部屋で釣竿を磨いているだけじゃなかったのか!
彼はいつも
俺が作ったご飯を食べて「うめっ!」て言ってるだけじゃなかったのか!
MJは深くうなだれ、床に膝をつきました。
それはまるで
マンガやアニメで見る 悲劇のヒロインのようでした。
「・・・マツジュン?」
鏡の精・アイバチャンの声だけが
MJから出るオーラで暗くなった部屋に響きました。