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□好きすぎてヤバイ
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「お前の席は隣だ」
「あっ、ホントだね………あっ僕は瑞希だよ。君は?」
「………名乗る必要は無い。」
瑞希を睨み付ける
「…………ごっごめん怒らないで」
すると背後から同じクラスの生徒が近づいてきた。
「同じクラスの鞍馬だ。宜しく!で、その無愛想な奴が巴衛」
僕を睨み付けている男性が巴衛。
「巴衛とは高校から一緒だけど、無愛想で誰にも心を開かない奴なんだ」
「そうなんだ」
再び巴衛に視線を戻すと
フイ、と目線を窓へ向けてしまった。
「アイツはああいう性格だ。気にするな。ほっておけ」
鞍馬が耳元で囁く。
すると瑞希は勢いよく席を立った
「僕、ほっとけない!!巴衛君に一目惚れしちゃったんだもん!」
感情より先に口が開いてしまった。
一瞬クラスの空気が止まった。
巴衛もビクッ、と肩を揺らす。
沈黙を破る様に鞍馬が口を開いた。
「ははは!瑞希…………お前、まじでウケる。初日からジョーダンかよ。」
クラス中に笑いが広がった。
ジョーダンじゃないのに…………
巴衛は不機嫌そうに窓を見つめている。
そんなこんなで僕の大学生活は幕を開けた