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□巴衛と神使の契約
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毎晩のように魘される、俺を置いて何処に行ってしまったんだ。

肩を落としながら狭い部屋で呟く。

「ミカゲ…………」

会いたい。


20年間も俺に留守番させやがって…………!




「ね〜、ミカゲ、巴衛ちゃん可哀想じゃない?あんなに貴方に会いたがってるわ。」

社が見える木の上で乙比古が囁く。


巴衛を覗きながらミカゲも口を開いた。
「今巴衛に会ってしまったら、私も側を離れたくなくなります」

「…………それでいいじゃない」


「私では駄目なんです。奈々生さんを選んでいただかないと」


「巴衛ちゃんを見捨てるってことね?」

巴衛のほうに視線を向けると 涙を流しながら布団にくるまっている。

「あ〜ん、可哀想!慰めに行ってあげようかしら」


飛び付こうとしたところをミカゲに止められる


「見捨てた訳じゃありません」


「じゃあ行ってあげなさいよ」


「そうですね。ケジメをつけるしかない様ですね」


スッとミカゲは目を閉じ蝶の姿に化けた。
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