BOOK

□好きすぎてヤバイ
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…………場所は屋上。

昼休み、巴衛はここで食事をする。


巴衛が腰を下ろし空を見上げていると
スッと目の前に瑞希が現れ視界が遮られた。


ムッとした表情になる巴衛。



「はぁ〜、巴衛君に睨まれると痺れちゃうな……。。」



「本当に気持ち悪い奴だな」




「だって好きなんだもん」

クスクスと瑞希が笑い出すと



「お前ホントにふざけんな」


「ふざけてないよ。」

ニコニコ、と笑う瑞希に巴衛の表情は曇り目付きが変わった。
しゅっ、と瑞希の頬に手の平が伸びる。


「お前さ、付き合うの意味わかる?」

…………巴衛の手の平から熱が伝わる。


急な出来事に瑞希の瞳が揺らぐ


「巴衛君?」


「付き合う意味わかってるのか?聞いてんだよ」




「っん…………」


唇が一瞬触れた。


…………え? 巴衛君にキスされた?



驚いて後退りすると


さらに両手で顔を拘束される。


チュ…


再び唇が塞がれる。

「ん…………とも………え…………っ?」

ぷはっ、と唇が離れる。


「ほらみろ。男同士のキスは気持ち悪いだろ?付き合うってこういう事するんだ」



「…………。」

頭が真っ白で声が出ない。


拍子抜けしたように座りこんでしまった瑞希。


「口だけだな!覚悟がないなら、これ以上、俺に近づくな。」




捨て言葉を吐いて その場を去ろうとする。



…………どうして?キスしたの?全然嫌じゃなかったし
嬉しかった。

ただ急で驚いただけ。


やだ…………行かないで。


本当に遠くへ行ってしまいそうな気がする。


「待って。」

去っていく背中を必死に追いかけた
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