BOOK
□好きすぎてヤバイ
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「巴衛くーんっ」
瑞希の声がクラス中に広がる。
「煩い。黙れ」
最近、瑞希のしつこさが激しくなった。
「巴衛君が好きなんだもん。僕と付き合ってよ?」
「絶対嫌だ。」
「なんで〜(泣)」
またやってる。と言わんばかりにクラスではお馴染みになっていた。
「瑞希、今日もドンマイだな」
鞍馬の低い声が響く。この一言も毎日の日課。
クラスが笑顔になる瞬間。
キンーコンーカンーコン……
お昼のチャイムが鳴り響くと
ガタッ、と席を立ちその場を立ち去る巴衛。
「巴衛君?どこいくの?僕もいくー」
巴衛を追って瑞希も教室を後にした。