歌手の逃亡劇

□2回目の卒業式
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あ〜…小学校も明日で卒業か……。


「千夏〜!」


彼女は小学校の友達。真奈ちゃん

まぁ。姉弟が多いらしいから。面倒見がいい。


「卒業式の練習、五時間目だよ!千夏は合唱の指揮者やるんだから、先に行かないと!」


いけね。忘れてた。

時々その才能に甘えたりする。













「明日で卒業だね〜!ね、千夏も〇〇中学行くんだよね!あ〜!一緒のクラスになれると良いな〜!」


言いにくいな、私は〇〇中学には行かない。引っ越すのだ。

あのバカップル(両親)が私をおいて海外に新しい発展を求め、仕事(旅行)に行ってしまうらしい。

その間、私はお婆ちゃんの家に預けられることになった。


「その…真奈ちゃん……あのね、私…引っ越すんだ。」

「え……。」

「言いにくかったんだけど…ごめんなさい。」


黙ってるってのは友達として、私だって辛い。

だけど真奈は


「そっか…じゃあ千夏は違う学校行っちゃうんだ……引っ越したら住所教えなよね。で……何処の学校行くの?」


なんて学校だっけ?

確か…黒バスに出てきた名前と同じ学校だったから、印象的だった気がする。



「あっ…思い出した。帝光中学校ってとこだよ。」





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