歌手の逃亡劇
□スタートライン
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大学を卒業して二年がたった。
今では立派とは言いがたいが、しっかりお金も稼いでます。
歌を歌いたいって思っていたけど、デザイナーになりたい気持ちも有って、色々迷った結果、私はデザイナーになった。
そして、そこそこ名前が売れて、月35万も貰ってる。
そんな私に一通の手紙が届いた。
《アメリカデビューしないか?君の才能ならアメリカまでにも通用する》
ん?アメリカ?行きたくねーな。
だってアニメイト行けないじゃないか!!?
自慢ではないが私は世間でヲタクと呼ばれる存在だ。
好きな漫画は全巻集めるし、《ピーー》な本にも幾つか手を出している。
中でも好きなのが〔黒子のバスケ〕通称黒バス。
バスケに元々興味など無かったが、この漫画のおかげで少しはできる。
そんなこんなで、私はアメリカ行きを諦めていた。てか、行く気すらなかった。
そんな私に上司の山瀬さんからメールが届いた。
《千夏!良かったじゃない!アメリカ行き!凄い後輩持って私は幸せだよ》
これは行かなきゃアカンパターンかな。
「荷物……纏め始めるか…。」
アメリカにもアニメイトが有ることを願うしかないか……。
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