虹の旅路

□29,vs.四天王(前半)
1ページ/3ページ


PCで少し休憩を挟んで、いよいよ四天王の待つ部屋へ入っていく

最初に待ち受けていたのは、氷使いのカンナ

「いらっしゃい、待ってたわ
…聞いてた通り綺麗な緑…
早く奥に行かせてあげたい」

…知っているのか?僕のことを

質問する前に、カンナの言葉は続いた

「ふふ、詳しいことは言わない様に言われてるから
ごめんなさいね
行って、ジュゴン」

よく判らないが、奥に行けば判ることだろう、今はバトルに集中する

「月光、頼む」

月光『了解、マスター』

ジュゴンと月光が対峙する

「ジュゴン、冷凍ビーム!」

「かわして怪しい光!」

さっと避けて軽く飛び上がると、呆気にとられた様に見上げるジュゴンに、混乱を誘う光を浴びせた

「ジュゴン!」

ふらふらと頭を振るジュゴンの前方に着地する月光

「騙し討ち!」

月光『おらよ!』

フェイントの様に動いて後方へ、後頭部の辺りを後ろ足で蹴ってダメージを与えると、その拍子にジュゴンの混乱が解けた様だ

「アイアンテール!」

「こっちもアイアンテールだ!」

アイアンテール同士がぶつかり、月光が若干飛ばされる

「アクアジェット!」

素早くジュゴンが振り返って、技を発動

水を纏ってジェット機の様に月光に突進する

そのまま指示を出す暇もなく命中
しかしこの程度ではブラッキーの身体はびくともしない

「もう一発アイアンテール!」

頭の小さい角を胸の辺りに受けながら踏ん張る月光が、その言葉に反応して動き出す

月光『うおら!』

上手く振り返って効果抜群の鋼技が、ジュゴンの頭に命中した

「シャドーボール!」

吹き飛ぶジュゴンに追撃、戦闘不能

「なるほど、確かに強いみたいね
次はこの子、パルシェン」

軽く放られたボールから、パルシェンが現れる
殻を破るをするとゴースになるのではというネタで有名(?)なポケモンだ

「次は朝日、頼む」

朝日『ふふ、任せてください』

朝日が後ろからフィールドに上がる

「シグナルビーム」

「こっちもシグナルビーム!」

チカチカと、二つの光線が交わる
威力の差でパルシェンのシグナルビームを突き破って命中した

「氷柱針!」

ダメージは大したことなく、パルシェンは少しだけ仰け反ってから連続で尖った氷を飛ばしてきた

「影分身!」

それを影分身でかわすと、その隙を見計らってカンナが指示を出す

「ふふ、行くわよ
殻を破る!」

パルシェン最大の変化技
防御を捨て、素早さと攻撃力を底上げする
殻を破っても殻があるのはまあ予想通りだ

「ロックブラスト!」

素早くなったパルシェンがさっきの比ではない速さで岩を飛ばしてくる

「出来るだけ避けてサイコキネシス!」

こちらも素早く動いて岩をかわしていく
しかし殻を破ったパルシェンはその速さを上回る
避けきれなかった岩をギリギリでサイコキネシスに捕まえる
岩はそれで全てだった

そのまま岩をパルシェンに向けて放ち、逃げ道を塞ぐ様に指示を出す

「サイコショック!」

何処にも逃げられず全てヒット、低下していた防御では耐えられずパルシェンは戦闘不能となった

「さすが、強いわね
じゃあ次、ルージュラ!」

「焔駆!」

朝日の背中を撫でながら焔駆を呼ぶ
氷タイプには相性がいい

焔駆『はーい、行ってきます♪』

すれ違い様に頬に何かが当たる

「あらあら、仲がいいのね」

クスクスと笑われる
後ろが何だかうるさい

「さあ行くわよ、ルージュラ
シャドーボール!」

「火炎放射!」

火炎放射でシャドーボールを迎え撃つ
小規模の爆発が起きて視界が悪くなる

「焔駆、火炎車!」

視界が悪い中を火炎車で突っ込む

「ルージュラ、サイコキネシスで止めて!」

視界が晴れる

見えたのはギリギリでサイコキネシスに止められてしまった焔駆だった

「くっ…」

「そのまま投げ飛ばして!」

投げ飛ばされる焔駆、そのまま地面を滑る様に倒れた

「冷凍ビーム!」

「燃えろ焔駆!」

身体に炎を纏って凍らない様に指示する
何とか凍らずにやり過ごすと、漸く焔駆は起き上がった

「もう一度火炎車!」

「懲りないわね、サイコキネシスよ」

炎を纏ってもう一度ルージュラに突進

「跳び跳ねる!」

サイコキネシスの発動ギリギリで跳び跳ねる

そのままルージュラを踏みつけて着地した

「二度蹴り!」

後ろから二回蹴って吹っ飛ばす

エスパーが入っているから等倍だが、跳び跳ねるのダメージもあって小さくない筈だ

「フレアドライブ!」

吹っ飛んで地面を転がっているルージュラに向けて炎の大技を仕掛ける

そのまま焔駆最大の炎技が決まった

効果抜群のこの技を食らって起き上がれる筈がない
ルージュラは戦闘不能になっていた

「お疲れ焔駆」

焔駆『流石に四天王は強いわねゆきちゃん』

戻ってきた焔駆の頬を撫でてやる

嬉しそうに笑ってくれた、変態がなければ普通に可愛いのに

「さて、四戦目か…
ヤドラン!」

「飛由!」

飛由『あいよ』

後ろで休んでいた飛由が飛び立つ

優木の上を旋回してからバトルフィールドの上空へ

「冷凍ビーム!」

「いきなりか、飛由かわして」

飛由『へっ、当然』

飛由を狙い撃つ冷凍ビーム

翼を折り畳んだり旋回したり、上手くひらひらとかわしていく

「簡単には当たらないか
じゃあ、瞑想」

「飛由、鋼の翼!」

瞑想で能力を上げに掛かるヤドランに一気に近付いて鋼の堅さを得た翼を叩き付け、再び上昇

そこまで大したダメージは入っていない様だ

「熱湯!」

「真上を取れ!」

ヤドランの真上で熱湯をやり過ごす

当然真上を向くヤドラン

水は当然重力に従い、ヤドランに降り注ぐ

いくら鈍いヤドランでも熱湯の熱さを自分で浴びたら熱い

逆上せたように顔の皮膚が赤くなる

「あらら…」

どうやら上手く火傷を引いてくれたらしい

「よし、飛由
そのまま空を飛ぶ!」

真上から急降下、足でヤドランの火傷を負った顔を攻撃

「もう一度冷凍ビーム!」

「かわしてくれ飛由!」

負けじと冷凍ビームを放つも飛由はまた空中を上手く使ってかわす

「サイコキネシス!」

「くっ…」

またサイコキネシスか、悪態をつきたいのを耐えつつタイミングを見計らう

「つばめ返し!」

技発動と合わせてつばめ返しを指示
狙った標的が急な動きをした為に不発に終わるサイコキネシス

そのままつばめ返しが命中

「まだ!冷凍ビーム!」

「破壊光線!」

冷凍ビームと破壊光線がぶつかる

至近距離での競り合い、威力はほぼ互角


ヤドランが火傷の影響を受け、苦しむ

その瞬間に、威力の下がった冷凍ビームを貫き、破壊光線が命中した

そこで遂にヤドランは戦闘不能になった

「ありがとう、お疲れ飛由」

飛由『四天王も大したことないな』

苦笑いするしかない



,
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ