スケッチブック

□3,学校
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「ど、どうしてーーーーっ!?」

夜、コノハナの叫び声が家に反響する

ちょっとうるさい

「家の外に出るなって言ったのに〜!?
オラが帰ってくるまで家ん中で待ってろって言ったのに〜!?」

「…ごめんなさい…」

お怒りは最もです、面目無い

「次はちゃんと言い付けを守ってくれだど」

「お父さん」

「…」

困った顔された、なんでや

「…まあ…でも
外の世界が見たくなる気持ちは判らんでもねえだど
初めてきたところだしな
冒険したい気持ちを持つことはええことだど
大人はダメダメ言うが、冒険しないと判らねえこともある
オラはそこんとこは割とおおらかだど
なんでこの村でも冒険したいところがあったらどんどん行ってみるんだど」

「…ありがとう、コノハナ」

「さあ、明日から早速学校だど
今日は早く休んで明日に備えるだど」

「はーい」



そんな訳でお叱りはそれで終わり、早めに休息という名の睡眠を取った




そして初登校の朝がやって来る



「ちっと早めに学校に行くだど
先ずは先生にオメーを紹介しねえとなんねえからな
なんで、今日はオラと一緒だけど明日からは一匹で学校に通うんだど」

「うん」

「じゃあ行くだど」

家を出て、広場の方へ向かう

学校までの道を覚えながら、やって来た



「…という訳だど
校長先生、教頭先生
よろしく頼んますだど
ほれ、オメーも挨拶するだど」

「よ、よろしくお願いします」

「ほっほっほっ
元気そうで可愛い子じゃないですか
責任を持って預からせていただきますよ」

可愛い…

ああ、フシギダネは可愛いよね

うん

「ではオラはこれにて」

コノハナが校長室を去る

そのまま家に帰るのだろう

「あの…頼むから学校で悪戯とかしないでくれよ
只でさえウチは問題児がいるんだ
これ以上不祥事はごめんだからな」

悪戯…トリックオアトリート?もう終わった?そっか

「まあまあミルホッグ教頭先生
いきなりそれはないでしょう
大体この学校に問題児等いますか?」

「いるでしょう!一匹!
厄介なのが!
校長先生もご存知の!」

「教頭先生、うちの生徒をそんな風に言ってはいけませんよ」

校長先生は随分おおらかなんだなあ

教頭先生はちょっと厳しそうかな


「おはようございます!カモネギ先生!」

外からヌメラの元気な声が聞こえる

カモネギ先生は校門の前に立っていた先生

「おお!おはよう!」

「先生!おはようございまーす!」

「おはよう!シキジカ君!」

続々と登校してくる子供達

「おはよう!カモネギ先生!
なあ先生
先生はどうしていつもネギを持ってるんだ?」

「ワタシがネギを持たなかったらただのカモになってしまうだろう?
そもそもネギではなくこれはクキだが…
そんなことより、さあ早く席に着いた着いた」


「生徒達が登校してきたようですね
さあ早速クラスの皆さんに紹介しましょう」

校長室から出て校長先生から直々に紹介される

「皆さん、今日は新しく転校してきたお友達を紹介したいと思います」

転校…そういうことになってるのか

「あ、あいつは!?」

「昨日の…!!」

「おや?既に知っている子もいる様ですね
新しいお友達の名前はメイ
コノハナさんの所に引っ越してきました
皆さんなかよくしてくださいね」



ドドドドドドドドドドドドド!!!


な、何…!?


「ち、遅刻遅刻ーーーーっ!!!」


ドーン!

「うわぁあ!」

痛い…!

何!?

「出たー!問題児っ!!」

「わわっ!ごめん!大丈夫!?
あっ!き、君は!!」

「き、昨日の…!」

ヒトカゲ…!

あれ、おかしいな

目が閉じてく…


うーん……




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