ゴースト

□第五章
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夏目は朝のことで頭がいっぱいになり、とても授業などまともに受けれる状態ではなかった。

それでも午前中は持ちこたえたのだが、お昼ごはんが喉を通らず、

周りの友人が心配して夏目を保健室まで連れていった。


ベッドの中に入って目を閉じても、やはり色んなことが頭を駆け巡ってしばらくはもんもんとしていたが、

いつの間にか眠ってしまっていたようだ。


気がついたら下校時間すらもとっくに過ぎていた。


途中、千鳥が心配して来てくれたみたいだが、それすらも気づかないほど寝入っていたらしい。



夏目は思い出したようにガバッと起き上がった。

なんだか、本当に美園がいなくなってしまう気がした。


全速力で屋上へ向かう。


どうか、間に合ってくれ!



バンッ!と音を立て、今朝よりも勢いよく扉を開いた。




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