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□君は気づいていた
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「…ごめん。だけど、大ちゃんのことは本当に愛してた」
俺は大ちゃんを抱きしめた。
すると、大ちゃんはためらいがちに俺の背中に腕をまわした。
「………親友ではいてくれる?」
少し震える声で大ちゃんは尋ねてきた。
「当たり前だよ。大ちゃんが良いなら、俺はずっと親友でいるよ」
そう返すと、大ちゃんはゆっくりと俺から離れた。
「ありがとう、山田」
そういって微笑むと、大ちゃんは走って行ってしまった。
大ちゃんに言った通り、俺は大ちゃんのことを本当に愛していた。
誰よりも大切にしたいと思っていた。
この1年間、君はどんな気持ちでいた?
End