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□甘い香り
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「じゃあ、俺はこれにしようかな」
チョコレートパフェを指差した。
山田はボタンを押し、店員さんを呼んだ。
「じゃあ、いちごのパフェとチョコレートパフェを」
俺は店員さんに頼み、隣に座る山田の顔を眺めた。
…本当に整ってるよな。
しばらく山田と話していると、パフェが運ばれてきた。
「「いただきます」」
山田は美味しそうに食べている。
「美味しいね。俺の一口いる?」
そういって、スプーンを差し出すと山田は頷いた。
「…ん、美味しい。大ちゃんもいる?」
俺は山田に食べさせてもらった。…美味しい。
その時、山田の口元にクリームがついていることに気がついた。
「山田」
俺が呼びかけると、山田はこちらを向いた。
俺はぺろっと山田の口元についているクリームを舐めた。
「口にクリームつけるぐらいの勢いで食べるなんて、可愛い」
そういうと、山田は赤くなってしまった。
「こんな所でよく出来るね。恥ずかしくない?」
俺は笑ってしまった。