Book
□不安な気持ち
1ページ/7ページ
…なんで、恋人扱いしてくれないの?
side Arioka
高木にずっと好きだったと告白され、付き合い始めて2週間が経った。
だけど、今までと何の変わりもなくて、本当に付き合っているのか不安だった。
俺はそのことを山田に相談した。
「…雄也が何もしてくれないなら、大ちゃんから話しかけたり、デートに誘ったりしたら?」
…だって恥ずかしいじゃん//
そう思って、何も言えないでいると山田は呆れたようにため息をついた。
「どっちかが動かなきゃ、ずっとこのままだよ?」
それだけは嫌だ。俺だって、ちゃんと高木と恋人っぽいことをしたい。
「明日、デートに誘ってみたら?」
山田の提案に従い、次の日、俺は高木に話しかけた。
「…な、高木。何やってるの?」
高木の隣に座り、勇気を出して話しかけた。
高木は誰かにメールを打っていた。内容は明日、遊びに行こうというものだった。
…俺のことは全く誘ってくれないのに。