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□空に浮かぶ風船のよう
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君の気持ちが全く分からない。






side Ino




大ちゃんの気持ちが全く分からない。



俺は数か月前から大ちゃんと付き合っている。

俺から告白して、OKをもらった。





だけど、俺が好きだと言っても軽く受け流されるし、付き合い始めてから冷たくなった気がする。






俺だけが好きみたいで、何だか寂しく思っていた。











「大ちゃん、明日一緒に買い物でも行かない?」


撮影が終わった後、俺はそう声をかけた。買い物と言ったが、俺としてはデートの誘いだ。







「ごめん。明日は山田と約束してるから」


大ちゃんはそういうと、楽屋を出て行こうとした。



「大ちゃん、俺は良いから伊野ちゃんと買い物行きなよ」


山田が大ちゃんを説得するように言ってくれた。だけど、大ちゃんは嫌そうな顔をしている。








「…分かった。じゃあ、後でメールして」

大ちゃんはそれだけ言うと、楽屋を出て行ってしまった。









「……大丈夫!!多分、大ちゃんはツンデレなだけだよ」


しばらくの沈黙のあと、後ろから励ますように光が背中を叩いてきた。





…デレの部分、見たことないんだけど。







俺は家に帰り、早速大ちゃんにメールした。



明日の待ち合わせ場所や時間を書いたメールを送ると、数分後に「了解」という一言のメールが返って来た。








…大ちゃんは俺のことが嫌いなのか?
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