*Memo*

□「ねこのひかる」裏話
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00ねこのひかる
読み切りとして書いたお話です。
結局連載になったので、
後から振り返れば第ゼロ話、序章的な位置づけになりました。
ですが、このお話を書いた当時は、
続きがまさかあんな内容の長編になるとは思っていませんでした…。
内容はゆるふわ子供向けファンタジーです。
黄緑のリボンに金色のメタルチャームは四天カラーをイメージしています。
猫カフェぜんざい、店名はもうお約束ですよね(笑)
連載終了後に思いついた裏設定なんですが、店長はオサムちゃんです(笑)
そして傍若無人でノーデリカシーの光くんがかわいいのです。
ライバル男子の名前はミュキャスさんよりお借りしてます。ビシンくんです。


01お気に入りの毛布
連載第一話です。
冒頭の詩は「子供が生まれたら犬を飼いなさい」をもじっています。
一話では詩の最後はぼかしています。詩の全文が出てくるのは最終回ラストです。
『そして、その子が大人になったとき。
自らの死と引き換えに生命の尊さを教えてくれる』
ペットにまつわる詩は、犬の十戒や虹の橋の伝説とか色々ありますが、
私はこの「犬を飼いなさい」が一番好きです。
ペットを飼うことは、愛し愛される喜びと、命の尊さを教えてくれますよね。
子供の頃に猫を飼っていたのですが、実感としてそう思います。
第一話はほのぼのパートです。後半のシリアスパートの前振りです。
後半のシリアスパートを引き立てるために、
ほのぼのパートはひたすら明るく幸せに書きました。
猫っぽい光くんに振り回される夢主。
そして「光は天才だね」と夢主に言わせたかったお話(笑)
名前だけですが白石くんと千歳くんが登場してます。


02秘密の夜と朝(R15)
ほのぼのパート第二弾。
ですが、後半のシリアスパートへの伏線もモリモリ書いていきます。
キャラが自分でするシーンはこじらせ男子な光くんが書けてよかったです。
光くんは悩み葛藤する姿が本当に似合います。
不器用で自己中で面倒くさいこじらせ男子な光くん、本当に大好きです。
ちなみに最終話付近で夢主と光くんは性行為に及ぶのですが、
光くんはこのときから夢主の裸を勝手に見ていて見慣れていたため、
初体験のときでも夢主の裸にどきまぎしなかったのでした。
夢主の裸を見ても動じずにいたのは、既に勝手に見ていたからという…(笑)
その後はほのぼのパートです。光くんと朝のお散歩。
膝枕はするのもされるのも素敵ですよね。
お出かけ前の、窓辺で待つ人の姿の光を、
猫の姿の光と見間違えるシーンも割と好きです。

03越えてはいけない(R15)
ほのぼのパート第三弾。
ですがシリアスパートへの伏線もたっぷり仕込んでおります。
今回ついに光くんが夢主を押し倒します。
ですがこの時の光くんは徹頭徹尾「自己中男子」として書きました。
本当に自分のことしか考えていない幼い子供です。
自分の性欲のために夢主を押し倒し、一見彼女を思いやっている風な発言もありますが、
でもあれは『彼女に嫌われたら自分が嫌だから一応顔色を窺ってる』だけなんですよね…。
本当の意味での夢主への思いやりはゼロです。
このときの光くんは(というかそもそも第ゼロ話から光くんは)
徹頭徹尾自分のことしか考えていません。夢主のことは二の次。まず自分、超自己中。
しかも自分はそのこと(自分の自己中さ)に全く気が付いていないという深刻な状態。
こんな自己中ぶりじゃ現実では多分あっというまに破局です。
ですがこのお話の夢主は母性愛がすごく強くて、光くんの我儘を全部受け止めているので、
光くんがこの有様でも破局に至らず恋愛関係が成り立っています。
このお話の夢主は本当偉いよなぁ…と自分でも書いていてしみじみしてしまいました。
この連載のテーマは「ペットの死を通じて学ぶ生命の尊さ」と
「幼い少年の成長」なのですが、この第三話は光君の幼さ大爆発なお話です。
ですがこの自己中ぶりは最後改善されます。
最後改善される(成長する)前提での、現在の自己中(幼さ)です。
関係ないですが、ユウジくんと小春ちゃんを初めてちゃんと書きました。
この二人も本当可愛いですよね。


04くっつかないで?!
「ほ、本当に神様の御使いなんですか?」
自分的には今作の夢主の一番の名台詞だと思っています。
普通に日本で暮らしていたらこんな台詞を口にする機会なんてまずないですよね(笑)
本当ありえないです(笑)
序盤に光くんの「キモイっすわ」が地の文でですが書けて良かったです。
原作でもユウコハちゃんに対して「キモイ」言うんですよね。
この連載でもそう書けて嬉しいです。
パロ連載なんですが、やっぱりなるべく原作ネタは入れたい派なので…。
今回は無人のお部屋で悩む光くん。相変わらず可愛いです。
葛藤の描写には連載後半のシリアスパートに繋がる描写を入れています。伏線です。
お話の最後に光くんに避けられ続けていた夢主がついに号泣します。
書いていて、夢主が可哀想、光くんはホウレンソウ(報告連絡相談)を
ちゃんとしてあげなよと思いました。
でもホウレンソウ不足でトラブル勃発は少女漫画の様式美ですよね。
今回のゲストは師範と金ちゃんでした。この二人も可愛いです。
最後「やっぱり夢主が好きだ。この気持ちは止められない」とありますが、
さらっと書いてしまいましたが、この描写は実は
「夢主への恋を諦めようと努力したけどできなかった、
この気持ちが止められないから茨の道でも突き進むぞ」
というような光くんの決意の表れなのでした。
でもここはもう少しじっくり書いたほうがよかったかな…。
すこしさらっと済ませすぎました。
ほのぼのパートは今回で終了します。次回からはシリアス編です。


05オクリオオカミ
シリアスパート序章です。皆様も帰り道にはお気をつけて。
まず序盤の以下二つ。
「夢主に優しくしてもらっても光は素直になれない。子供じみたプライドは、
自分の心を縛る鎖や枷であり、自分の未熟さを突きつけてくる鏡」
「こんなの八つ当たりですらない、完全に夢主に甘えているだけ」
結構気に入っている表現です。
ようやく自分の幼さや未熟さに少し自覚が出てきた光くんです。
「素直じゃない」のは彼の個性であり魅力なんですが、
本作では幼さの象徴として書いています。
後半これを克服していきます。
ひねくれキャラはそのままに、それでも夢主をまっすぐ思いやるようになっていきます。
押し込み強盗を二人合わせて撃退するシーンは、
初のアクションシーンで書いていてドキドキしました。
警察の人とのシーンは自分が詳しくないので、
大好きな東○圭吾さんの小説をもとにイメージしました。
リアルに書けていたらいいんですが。
そして最後、落ち込む夢主を心配する光くんです。
これまでずっと優しくしてクレクレだった光くんが、
初めて夢主を思いやって彼女を支えようとします。
次回で発覚する重病も転機なのですが、地味にここも重要な転機です。


06発覚
夢主のお守りをする心配性で優しい光くんです。
序盤「愛されとるな、俺。まあ知っとるけどな」は伏線です。
最後のR18話まで光くんに「愛してる」はあえて言わせないようにしていました。
あまのじゃくな光くんは余程のことが無い限り、誤魔化すと思うんですよね。
「愛してる」とは素直に言わないタイプだと思います。
そして小春ちゃんの「一心同体相思相愛、思いの強さは奇跡を起こすんやでぇ」
この台詞は地味にキーポイントだったりもしました。
最終回の再会も「思いの強さは奇跡を起こす」だったので…。
そして死後の世界、天界・虹の橋のシーン。
天に召された動物(光くんも)はああいうふうに過ごしてるんですよ〜
死んだ飼い主と大往生するときはああなるんですよ〜というお話。
実はミスリードもしていました。
「ペットの死を悲しんですぐに後追いしてくる飼い主が稀にいる」の部分です。
夢主はあとを追うの…?!追いませんけどね。
虹の橋が消えて雪のようなキラキラが降るシーン。
光くんが死ぬ朝も雪を降らせるつもりだったので、ここでも降らせました。
なぜ雪かというと、本作のBGMの宇多田さんのflavor of lifeの歌詞
「降り積もる雪の白さをもっと素直に喜びたいよ」からきています。
白居易の一句「雪月花時最憶君(雪月花の時 最も君を憶ふ)」にもありますが、
綺麗な景色を見ると好きな人に会いたくなったり、
その綺麗な景色を見せたくなったりしますよね。
寒い季節は特に、切ないほどそう思います。
ちなみに本作の同人誌の表紙はキラキラの特殊紙使っているのですが、
この虹の橋が消えるときのキラキラと、
ラストの光くんが死んだ朝に降っていた雪のキラキラをイメージしています。
それくらい本作の象徴となるシーンなのでした。
しかし悔いなき選択って他ジャンル思い出しますよね(笑)
今回のお話の最後は泣く夢主と光というシーンなのですが、
前回のお話の最後も泣く夢主と光なんですよね…。同じやん…。
変えたかったけど思いつかずそのままに…。唯一の心残りです。


07受容
BGMはユウジくんの笑顔クエストとモー娘のI WISHです。
辛いことがあっても前向きに頑張っていきましょう、というお話でした。
余命半年でも明るく元気に過ごすのは、
もう祈りを捧げるような気持ちだと思います。
近所の病院のホスピス(死を待つ人の家的な施設です)にも、
近くに教会やマリア像がありました。
変えられない現実の前に、人は宗教に救いを求めて、
祈りを捧げて心穏やかにそのときが訪れるのを待つ…のかなと思いました。
序盤、友人に心配されて謝られる夢主のシーン。
皆様も帰り道には気を付けてくださいね。周囲を本当に悲しませますので…。
そして後半。旅行は計画立てるときも楽しいですもんね。
マグロの猫缶が好きという無駄設定が行かせて良かったです。
水族館は過ごしやすくていいですよね。
そして今回から、夢主と光くんの立場が逆転していきます。
今までは夢主が光くんを支えていたけど、
今回のお話から光くんが夢主を支えるようになります。
夢主を光くんが思いやるシーンを書いているときは本当に
光くん成長したなあと思いました。
彼はまだ伸びますよ。いい男になります。←???


08アクアリウム
楽しいデート編です。
皆様お気づきの通りモデルは海遊館です。私も大好きな水族館です。
公式サイト眺めながら書きました。
天保山観覧車もyoutubeで実際に乗った人の動画探したりしました。
芝生で膝枕のシーン。夢主を喜ばせるために健気に振る舞う光くん優しいです(涙)
本当に成長したねえ。
観覧車の順番待ちのときに指輪を買ってきて、ゴンドラ内で贈ってくれます。
素敵なシチュエーションで羨ましいな。
ちなみにテニプリカレシのウェディングの表紙がイメージです。
「シルバーの指輪はプラチナと違って永遠じゃないけど…」
のくだりは本当にこのカップルらしいなと思いながら書きました。
この指輪は最終話にも登場します。
「メッキも剥げてくすんでしまったけど大事にとってある指輪」です。
最後は切ない系で締めました。恋人は余命半年の猫。
「私がずっと大人になって他の誰かと恋して素敵な結婚してもこの初恋を忘れないよ」
この描写は初恋って叶わないよね…と思いながら書きました。しかし歌詞っぽいですな。
(永遠の片想い、松浦亜弥さんです)
フィクションなので初恋といえども最終回で叶ってしまいますが、
現段階では叶わぬ恋です。


09夫婦善哉
いよいよ終わりが見えてきました。季節は変わって秋のお話。
路上キスにドキドキしつつ、原作要素をガンガンぶちこんでいきます。
「財前くん」と呼ばせるのとか、出来て本当に良かったです。感無量やで。
あと「しゃーないな」も言わせられてよかったです。
夢主が他の男と恋するのが嫌だ、本当は自分だけを想って、
死ぬまで独り身でいて欲しい云々からの「しゃあないな…」とか
書いていて自分も切なくなりました。
好きな人が他の人と性行為に及ぶとことか本当考えるの辛すぎですよね…。
でもそれをぐっとこらえる光は器の大きいいい男やで。切ないなあ。
しかし序盤、書いていて鋼の錬金術師を思い出しました。
死ネタでは自分はあの作品が一番好きです。
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