悲しみの回顧
□結果発表
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side heroine.
一日だけ抜けた勉強会も翌日から参加し、相変わらず切原君に英語を教えた。
そして、遂にやってきた結果発表日。
成績表が配られると同時に、上位者の名前が掲示板に張り出された。
1 幸村 精市
1 水島 朱音
3 柳 蓮二
4 真田 弦一郎
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3年のレギュラーはあまり問題なく、いつものような結果だった。
そして、一番赤点が心配されていた切原君は―――、
幸村「赤也、」
切原「はいッス!俺、今回凄いッスよ!朱音先輩のおかげッス!」
勉強会の甲斐あってか、英語で50点を超えるという快挙を成し遂げた。
ほかの教科も赤点になることなく、見事全員条件をクリアした。
幸村「でも驚いたな。朱音が俺と同じ1位だなんて」
『言ったでしょ?勉強には自信があるの』
柳「まぁ、学校から奨学金ももらっているしな」
『…何で知ってるのよ』
テニス部レギュラーの中に、"さすが柳"という空気が流れた。
奨学金をもらってることは事実だし、別に隠してたわけじゃないから良いんだけどね。
幸村「朱音、」
『ん?』
幸村「改めて、テニス部マネージャーとしてよろしくね」
『うん、私こそ』
幸村「マネージャーになるんだし、これからは名前で呼んでよね」
『名前…?"幸村"じゃなくて"精市"?』
幸村「うん」
『了解』
本格的にテニス部のマネージャー業が始まった。
to be continued...
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