Twelve-year-old mother -12歳の母-

□テニスとは
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越前「ふーん。…ねぇ、テニスやらない?」

『…私と?』

越前「不二先輩や桃先輩とやってるの見たからね。俺ともやろうよ」

『…でも、私…』



テニス…。

やりたい気持ちはあるけれど、でも…。



越前「…ねぇ、」

『…?』

越前「俺、テニスは身長でやるもんじゃないと思ってるんだよね」

『越前君…?』



私だって身長はある方じゃないし、それだけがテニスの強さにつながるものだとは思っていない。

だけど、どうして今その話を?



越前「…見た目が、そんなに大事?」

『っ!』

越前「確かにちょっと奇抜かもしんないけどさ。別に良いんじゃない?」



家族や周助たち以外で、そんなことを言ってくれたのは彼が初めてだった。

私を見るたくさんの人を見てきたからわかる。

越前君の目には嘘偽りなんてなくて、一度止まったと思っていた涙が再びあふれ出した。



越前「!ちょっとっ、」

『っ、ごめんなさい…そんな風に言われたこと、今までになくて…』

越前「…水島さ、ボールが帰ってくるところに必ずいるよね」

『っ、それは…』



髪と瞳のこともだけど、予知能力のことこそ、それを知った人たちの反応が怖かった。

だけど、越前君なら大丈夫かもしれないって。

何度も夢見ては絶望を与えられたくせに、また夢を見たいと思った。



『…、わ、私…』

越前「何?」

『…っ、予知能力が、あるの…』

越前「…予知能力?」

『…うん…』















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