Twelve-year-old mother -12歳の母-

□少女の記憶
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side other.



高月は、朱音の記憶は戻らなかったが、その傾向が見られることを不二に報告した。

その夜、妙な胸騒ぎに、高月は朱音の部屋を訪れた。

そこで見たものは、



『…うっ、っ…』



うなされている朱音の姿だった。



高月「お嬢様!」



慌ててベッドで眠る朱音へかけより、その体を揺さぶる。

しかし、一向に目覚める気配はなかった。



高月「お嬢様!お嬢様っ!…っ…」



高月はすぐに携帯を取り出すと、ある番号へと電話をかける。

相手は1コールで出た。



〈…はい、北原です〉

高月「お嬢様の様子がおかしいんです!すぐに来ていただけませんか?!」

北原〈!すぐ行くわ!〉

高月「おねがいします!」















電話の相手───朱音の主治医である北原純香は、数分でやってきた。

そして、うなされ続ける朱音を見、しばしその場で固まった。

北原は、あることを思い出していた。





それは、朱音が記憶を失う直前。

今と同じように、朱音は苦しんでいた。



北原「…まさか…、」

高月「…北原さん?」

北原「…朱音様の中で、今まさに、記憶が戻ろうとしているのかもしれないわ…」



北原の一言が、朱音の部屋にやけに響いた。















to be continued...
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